「卵子凍結」に医師が積極的でない理由

今年2月に、40代の健康な女性が凍結保存していた卵子で出産したことを大阪のクリニックが発表し、話題になった。身体の何かしらの問題で卵子凍結を行ったのではなく、仕事などの社会的背景を理由としたケースは日本初でその点が当時多くのメディアや女性からの注目を集めた。

多くの女性にとって、出産するかどうかはライフプラン・キャリアプランに大きな影響を与えるライフイベントだ。まだまだ社会や会社の理解不足から、日本では出産後も引き続き同じ待遇で働くことは簡単なことではない。「仕事と子育ての両立」という言葉が様々なメディアで取り上げられるが実際はそう簡単ではない。

そのためキャリアを重視する女性の中には「仕事も順調。このまま進めば管理職になれるのもあと少し。今は仕事が楽しいし、今このタイミングではまだママにはなれない…。もう少し仕事が落ち着いてからにしよう」という決断をする場合もある。そんな女性にとっては卵子凍結による40代での出産というのは非常に心強いニュースなのだ。「出産リミット」を気にせずに仕事に打ち込むことができる上に、自分の好きなタイミングで出産ができるからだ。

しかし専門医によると、健康な女性による卵子凍結には積極的になれないという。メリットデメリットの両方を理解するためにまずは正しく情報収集をすべきだと指摘する。

健康な女性の「卵子凍結」、専門医が積極的でない理由

生殖医療に詳しい、東邦大学医学部教授の片桐さんは、「そもそもメリット、デメリット、リスクが、どこまできちんと理解されているか疑問です」と指摘する。

デメリットやリスクは、第一に費用。卵子凍結は自費診療。ホームページで費用を公開している聖マリアンナ医科大学病院の場合、採卵と培養で約26万円、5個以下の卵子凍結保存料は約6万円で、保存を1年延長するごとに更新料がかかる。二つ目は採卵時の体への負担。排卵誘発剤の副作用に苦しむ可能性がある。三つ目が高齢出産に伴うリスクだ。一般に年齢が上がれば上がるほど、妊娠高血圧症候群や、分娩異常など合併症のリスクは高まる。…続きは日経ウーマン

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