広がる介護予防体操、目的・効果・事例(3/3)

介護予防体操に関する資格

介護予防体操の資格の有無について

介護予防体操を指導するために資格の取得は必須ではないが、正しい運動を指導するために資格を取得することもできる。

介護予防体操の資格例

人気 & 簡単、高齢者向け介護予防体操の事例

実際の介護予防体操はどのようなものなのか?椅子を使った体操、タオルを使った体操、音楽を活用した体操など、多岐に渡る体操がある。以下に複数事例を紹介。

例1.椅子で介護予防体操

  • いきいき100歳体操
    いきいき100歳体操は、高知市が平成14年に開発した筋力アップ体操で現在は全国に広がっている。重りを使った運動が特徴で、座位で準備体操、筋力運動、整理体操の3つを行う。これにより、日常生活動作に必要な筋肉を無理なく鍛えられる参考:高知市「いきき100歳体操」
  • きくちゃん体操
    熊本リハビリテーション病院内の菊池地域リハビリテーション広域支援センターが実施している要介護予防のための運動。準備運動としてストレッチ体操を行った後に、道具を使わずにできる運動もしくはゴムバンドやボールを使った運動のいずれかから選択して運動を行う。これにより全身の筋力トレーニングができる参考:菊池地域リハビリテーション広域支援センター

例2.タオルで介護予防体操

  • だいせんいきいき体操!
    秋田県大仙市高齢者包括支援センターが地元のFM局で提供している同名のラジオ体操番組で実施している運動。毎週月曜日から金曜日まで1日2回オンエアされる。タオルを使い音楽に合わせて介護予防体操を行えるよう、イラスト入りのパンフレットを公開参考:秋田県大仙市「だいせんいきいき体操をはじめましょう!」

例3.音楽で介護予防体操

音楽にあわせて介護予防体操に取り組む事例は全国各地でも多いが、特に注目したいのは「音健アワード」。「うたと音楽」を用いた健康づくり活動に光を当て、秀逸な事例を表彰することで健康寿命延伸に役立つモデルを全国に発信する音楽と健康のアワード(主催:日本音楽健康協会)。2018年の最優秀賞は地域のボランティアスタッフとご当地ソングで認知症予防を行った、大阪河﨑リハビリテーション大学の取り組みだった。

例4.DVD・本で介護予防体操

  • 「ごぼう先生といっしょ!」シリーズ
    シニアのための体操のお兄さん「ごぼう先生」が教える介護予防体操。DVD付き

  • 「演歌で健康たいそう!エンカサイズ」
    懐かしい演歌に合わせて介護予防体操ができる。DVD付き
  • 思い出のうたで高齢者イキイキ体操
    高齢者に馴染みの音楽32曲で体操ができる。DVD・CD付き

例5.他、目的別(PDFあり)

目的別の介護予防体操もある。

  • 脳トレ
    認知症予防に役立つ運動や指折り体操、足踏み体操などの内容。石川県小松市は脳トレ体操をHPで公開
  • 口腔機能向上「かみかみ百歳体操」
    口の開閉、頬、首、舌のトレーニング、口輪筋のトレーニング、発声運動などの内容。高知市は「かみかみ百歳体操」をHPで公開
  • 認知機能の維持・向上「しゃきしゃき百歳体操」
    一定のリズムで足踏みをしながら思いつく野菜の名前を出来るだけ多く言う、出来るだけ早く足踏みをしながら都道府県名を出来るだけ多く言うなどの内容。高知市は「しゃきしゃき百歳体操」をHPで公開
  • ロコモ予防
    「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」を予防するための運動プログラム。ロコモティブシンドロームとは、運動器が衰えることで歩行や日常生活が困難になること。グーパー運動、ひじ回し、つま先上げ下げ、腕引き・腕押し運動などの内容。静岡県袋井市は「ロコモ予防体操」をHPで公開

“楽しい介護予防体操”が必要

国は団塊世代が75歳以上となる2025年を目途に、地域包括ケアシステムの構築実現に向けて各種取り組みを進めている。その施策の一つが「介護予防」であり、介護予防の施策の一つが「介護予防体操」だ。国、地域、団体、企業を通して今後も多様な介護予防体操が開発され普及する見込みだが、一番のネックは「介護予防体操に継続的に取り組んでもらうための環境づくりや、行動変容促進の仕掛けづくり」。「参加したくなる、取り組みたくなる“楽しい”介護予防体操」が一つの解かもしれない。

 

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