運動無関心層の女性、何に興味ある?
スポーツ庁の調査によると運動実施率は男女ともに年々上昇しており、最新の調査結果では、週1日以上スポーツを実施している成人女性の割合は51.0%で約半数。平成3年は26.7%だったので、この30年ほどで運動をする人は随分と増えた。運動をする最大の理由は「健康のため」が男女ともに最多なので、近年の健康ブームもスポーツ実施率の向上に大きく寄与したのだろう。今や二人に一人が運動をしている時代だ。
となると、気になるのは残り49%の「運動をしていない女性」たち。厳密にはこの49%を対象にしているわけではないが、運動をしない女性についてスポーツ庁がおもしろい視点で調査結果をまとめているので紹介したい。
調査は「運動以外に日頃行っている趣味・娯楽」を聞いたもので、以下の表がその結果。運動への関心がない人は、その代わりに何か他のことに興味があるのか?それがわかる調査だ。表内に記載の「非実施・意向無し」が、いわゆる運動無関心層。「全体」には、運動を習慣的に実施している人や不定期だが実施している人などが含まれる。(調査実施:スポーツ庁「スポーツの実施状況等に関する世論調査(2020年2月)」)
表を見るとほぼ全項目において、運動実施層である女性の方が割合が高い。無関心層である「非実施・意向なし」が上回った趣味・娯楽はわずか2項目で、「パチンコ」と「あてはまるものはない」。特に開きが大きかったのは後者で9.8ポイントの差。
この調査結果からは、運動無関心層は、趣味・娯楽への関心が全般的に薄く積極的に行動しないことが推察される。もしそうなのであれば、女性に向けてマーケティングを行う場合、より高い効果を見込めるのは”運動実施者層”の方かもしれない。
最新のスポーツ実施率は以下の記事に掲載。
スポーツ実施率(2020年発表)
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