【女性の不満インサイト総研】女性は何を求めている?健康食品の不満と要望(3/3)
第7位:「容器・パッケージ・表示」への不満
第7位は「容器・パッケージ・表示」への不満。健康食品そのものではなく、容器や表示など外観への不満も多いことが明らかに。表記に関しては「健康食品を効果的に摂取する方法を知りたい」「何がどう身体に良いのかを知りたい」という情報ニーズが、容器に関しては「摂取した日を記録できるようにしてほしい」「摂取量を一目でわかるように記載してほしい」といった利便性を求める声が見られた。健康食品に関する情報や商品と接する機会が爆発的に増えた現代の消費者にとって、1つの商品情報を記憶したり管理するのは困難だ。わかりやすい表記・管理しやすい容器とは何なのか?考える余地はありそうだ。
実際の投稿
- ボトルに入ってるタイプのサプリメントがどれも似ていてわかりにくい。飲むときに見ただけで確認が楽に出来るように、ボトルの蓋の平らな上の部分に大きめに鉄分なら「ヘム鉄/1日2錠」とか印刷しておいてほしい。そうしたら、収納してある所から、上から見てすごくわかりやすくなる。(女性30代)
- オメガ3とか書いてあるけどどのような人の為に良いのかもパッケージに記載して欲しい。TVなどを見て買うが飲んでいる途中でなぜ自分に必要かわからなくなり飲むのをすぐに辞めてしまう。(女性30代)
- やたら目にするサプリメント。でも、サプリメントだけじゃなかなか栄養素の吸収はされない。具体的に効率よく吸収出来る説明もしっかり書いてほしい。例えば、ビタミンだったら、玉ねぎなどと摂取すると良い…とかね。(女性40代)
- 一日の摂取量は書いてあるけど、いつどのタイミングで何錠ずつ飲むのが効果的なのかということが書かれていない。(女性40代)
- どのサプリメントも蓋がネジ式。開けるのが手間なので、ワンタッチで開く蓋にして欲しい。(女性40代)
- どのサプリメントでも、袋から粒を出そうとすると必ず小さい乾燥剤も一緒に出てくる。その度にイライラ!なんとかしてほしい。(女性50代)
- 最近は飲んだことすら忘れてしまう始末。手のひらサイズのサプリメント。飲むたびごとに付箋をはって日付を記載していたが、面倒になってきた。いっそ後ろの空いた部分に鉛筆で丸がつけられるようなスペースを最初から作っておいて欲しい。日付の横に飲むたびことに丸をする。それとも60錠入りだと60枚飲んだ錠剤の数だけ剥がしていくシール形式のシステムならもっと簡単。(女性70代)
第8位:「選び方」に関する不満
健康食品の選択基準がわからないがために “買う気があるのに選べない=買えない”ことが不満につながっていることも不満投稿の分析から明らかに。市場での商品数や健康情報があまりにも多いことが、初回購入の躊躇や継続購入の障壁となっているようだ。健康食品の品質を判断できるわかりやすい基準や、中立の立場で自分に適したものをおすすめしてくれるシステムや専門家のアドバイスを求める女性たちの姿が浮かび上がってきた。特に、身体のあちこちに不定愁訴が出現する更年期世代は健康食品ジプシーに陥りがち。「買う気はあるのに選べない・買えない」という状況を打破するにはどうすればいいのか、という視点で施策を考えてみては?
実際の投稿
- サプリメントを飲みたいけれど、会社や種類が多くて、安全か、どういう時に飲むのか、どういう時には飲まない方がいいのか、適量はどれくらいかわからなくて、結局飲めません。パッケージに記載がないから、ネットの、正誤の不確かな情報を頼りにするしかなく、自己責任の域が広すぎます。(女性20代)
- すっぽんやにんにくなど、健康にいいと言われるサプリメントが多すぎて、何が今の自分に必要か判断がむずかしい。そういうサプリメントソムリエみたいな人がいれば相談したいな。(女性40代)
- 40代になって疲れがなかなか取れない。仕事以外は寝てしまう。何かサプリメントでもとった方が良いのか悩む。(女性40代)
- 自分の体に何が不足してるのかわからないから、サプリや健康食品を試しても一向に改善されない。(女性40代)
- たくさんの種類のサプリメントがありそれぞれどれも試してみたいがどこから手を付けていいものかこまる。(女性50代)
- 最近とにかく何をするのもだるい、気軽に改善するお手頃価格な健康食品とか知りたい(女性50代)
- サプリメント⋯同じ効能でも、沢山の会社が売っているので、どれを選んだら良いか分からない。口コミを見ても、いまいち分からない。(女性40代)
- サプリメントが多すぎて何が良くて悪いか分からない。本当に良い物はTVや新聞等、メディアで紹介してもらえたら嬉しいです。結局何も飲んでません。(女性60代)
健康食品への期待
健康食品業界は競合がひしめき合うレッドオーシャンだが、ここまで見てきた女性たちの不満と真摯に向き合っている企業はどれほどあるのか?と考えてみると、この業界にはまだまだチャンスが眠っていると言えそうだ。健康食品のさまざまな規制を考慮せずに自由に発言する女性たちの不満は企業からすれば非現実的で参考にできないものもあるが、実に的確で鋭い指摘・意見も多い。「できない」と判断する前に、「何かしらの形で戦略に反映させることはできないものか?」というチャンレジ精神を前提に、女性たちの不満・要望を細かく紐解いてみてはどうだろうか。規制の多い業界で難しいことだらけだが、ふとしたところから突破口が見つかり女性たちから支持される商品へ一気にステップアップできるかもしれない。
【共同研究パートナー】
株式会社インサイトテック
41万人以上の生活者(女性30万人,男性11万人)が、日常生活で感じたあらゆる不満を投稿する「不満買取センター」を運営。過去5年間で蓄積されたオーガニックな不満インサイトデータは1,300万件以上。独自ノウハウ、分析AIを活用し、マーケティングや商品開発につながる形に「価値化」、マーケティングレポートとしてご提言します。