UI経験、出産したことがない20代女性でも多数
P&Gジャパン(神戸)が実施した「20代から60代40,000人に聞く、UI(尿もれ)実態大規模調査」によると、20代でUI(※)を経験している女性が半数以上いることが明らかになった。(※)UI=UrinaryIncontinenceの略で「尿失禁(尿もれ)」の意味
20代のUI経験者のうち、出産経験のない女性は63.4%だった。一般的にUIは高齢や出産経験に関係していることが知られているが、同調査により年代や出産経験の有無が必ずしもUIにつながるわけではないことが分かった。
UIに関する調査は30代以上の女性、主にミドル~シニア層を対象に行われることが多いが、日本女性のUIの現状をより深く理解すること目的に、同調査では対象を20代にまで広げ、合計4万人の女性から回答を得た。亀田総合病院の野村昌良医師は同調査結果について次のようにコメントしている。
この25年で、女性の尿もれに関する外来数は劇的に増えました。
(中略)2001年に「過活動膀胱」という尿意切迫感(我慢が難しいほどの尿意を急に感じる症状)を重視した新しい疾患概念が提唱され、「週に1回以上、急に我慢が難しいほどの尿意を感じる」「トイレへ行く回数が増えた」「夜間に尿のために起きる」などの「過活動膀胱」と関連する具体的な症状がメディアの報道などで知られるようになると、これらに思い当たる女性が来院するようになりました。
(中略)働く女性が増え始めたことも、経済的・社会的観点から、積極的に治療を受けたいと思う人が増加した要因といえるかもしれません。
(中略)20代でも57.1%、30代でも64.4%が尿もれ経験を持っており、60代に至るまでの各世代の経験度合いが、いずれも6割前後というのは、医者としてシンプルに驚く結果
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