VoCE炎上「女の市場価値はいくつまで」他、特集記事にも疑問の声多数
講談社が発行する人気美容情報誌VoCE(ヴォーチェ)が運営するwebサイトに6月18日に掲載された記事「女の市場価値はいくつまで?『男は普通の27歳と美人の33歳、どっちと付き合いたい?』」が炎上し、同誌がお詫び記事を掲載する事態となった。
炎上した記事の内容
問題となった記事はこのような内容だった(現在、記事は削除されている)。
「 ブスな22歳/普通の27歳/美人の32歳、付き合うなら?」
「普通の27歳/美人の33歳、付き合うならどっち?」
「ブスな27歳/美人の38歳、付き合うならどっち?」
上記の質問に対し、男性の意見・回答を掲載。全体的に「女性は若い方が良い」ということを暗に女性読者に伝える、あるいは誤解させるような内容となっていた。以下ツイッターでは、炎上した記事の全文が画像で投稿されている。
Voceの炎上記事。これは削除されそう?と思ってとっといた。
女の市場価値はいくつまで?「男は普通の27歳と美人の33歳、どっちと付き合いたい?」独身を謳歌しているうちに、周囲はどんどん結婚していき、いつの間にか合コンにも呼ばれなくなる……。こんな展開、怖いですよね pic.twitter.com/x17SXb079a
— aloha mode (@alohamode) 2017年6月19日
ネット上には様々な声が
これに対し、ネット上では女性を中心に様々な声が寄せられている。嫌悪感を持ち「もう購入しない」と怒りの投稿する女性もいれば、「いちいち目くじら立てなくても。私は付録欲しいから買いまーす!」と、炎上に特別な反応を見せない女性も。他、男性陣からは「女性だって、男の価値を年収と身長で判断するだろ!お互い様だ!」という意見も投稿された。
voce炎上だって。voceってコスメや美容関連の商品を消費させるために女性の競争意識を高まらせるような表現わざと使ってるのかなー。
前もあった。酷い表現。
女性は扇動されず賢く対応しようね。@tom93257さんのツイート(https://t.co/41ZeF7qkDN)— ともえ (@tom93257) 2017年6月22日
VOCE炎上の件、美容雑誌というのは女性の美を導く存在であるべきで、自分らしい美を求める=究極「私らの美意識に男の意見なんぞいらねー!」というフェミニズム的な要素があって然るべきところ、その矜持をかなぐり捨てて男に媚びるクソ記事を(しかも女ライターが書いて)
— shinochikurin (@shinochikurin) 2017年6月19日
VOCEの炎上ってのを今知った。女性誌が女性向けにこれを載せて売上に結びつくと思ってるマーケティング力の無さそうな人達に「市場価値」云々言われるってなんかすごいなぁって。。。
— ヒカス (@hikasu) 2017年6月21日
もうVOCE買わない。
美容雑誌『VOCE』が女性の「市場価値」を男性目線で値踏みし大炎上→謝罪文を出すもさらに批判殺到! | 毒女ニュース https://t.co/nQoJzbtAbW @DokujoNewsさんから
— さき@低浮上 (@one_sbr922) 2017年6月21日
女性を応援し、女性の心の拠り所になるはずの女性誌が「年齢が全て」というような誤解を与え、または女性を年齢で値踏みするような記事を掲載するのはいかがなものか。
過去にも炎上、最近の特集にも女性から疑問の声
同誌は過去にも炎上したことがあり、今回の炎上に「またか」と冷ややかな反応を見せる女性もいる。また、最近の特集記事に疑問を持つ声もある。
VOCEブロックしてるから(キモすぎて)炎上をいま知ったちなみに私的VOCEキモ記事選手権ぶっちぎりのトップは白Tにあえての黒ブラ見せつけろとか言ってるイカンザキの色キチ記事です! pic.twitter.com/Ae7O8rMbXq
— ☭ (@havana_bavar) 2017年6月19日
主体は「男性目線」から「自分自身」へ
以下のような投稿に、ドキリとする企業も多いのではないか。
VOCEのとき思ったけど、女性誌は全般的に「モテ」「愛され」「好感度」ワードが多い気がする。基本的に男性からどう評価されるかが基準。化粧品はメーカーの売りたいものが並ぶけど、謳い文句は同じ。年齢上がると「若見え」「アンチエイジング」。根底にある価値観は炎上記事と同じに見える。— マム毛糸 (@working_woolen) 2017年6月20日
価値観の多様化により、男性目線を意識した考え方(若い方が良い、男性にモテることが幸せ、男性からの好感度を高める、結婚しない女性は負け組など)は、今、薄れつつある。「男性にどう見られているか?」という男性を主体にした考え方よりも「私はどう生きるか?」というように、主体が自分自身に移り始めている。これは、働く女性の増加により自立した女性が増えたことが大きく関係しているだろう。
恋愛至上主義は終わり、今共感得るのは「自分軸がある、強くカッコいい女性」
トレンディドラマ、クリスマス、バレンタインなどの盛り上がりからも見られるように、’80~’90年代は恋愛至上主義の流れが強かった。しかし恋愛離れが進み始めている今、共感を呼ぶのは以下のような女性たちだ。
- 内面や生き方が確立されていてカッコいい
- 考え方や生き方が自立している
- 自分の好きなことを仕事にして自由に生きている
恋愛至上主義だった時代は外見の美しさに憧れを抱き共感を示す女性が多かったが、今は外見よりも内面に共感する女性が増えている。以下の記事でご紹介するのは、自分軸をぶらさずに生きる姿に、同年代女性のみならず若い女性までもが共感している中高年女性たちだ。今回の件でVoCE離れした読者がいることは否定できないが、同誌は、良い情報も当然多く発信している。「女性を元気にする、女性の悩みに応える、女性に寄り添う」ポジティブな情報発信を期待したい。
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