【男女の違い vol.5】男女で異なる栄養リテラシー
一般的に男性よりも女性の方が栄養バランスを気にする印象があるが、実際にそうなのだろうか?それを明確に数字で表している調査結果がある。厚生労働省の平成27年国民健康・栄養調査では、「栄養成分の表示を参考にしている程度」について20歳以上の男女別に調査を実施。次のような結果が出た。(参照:平成27年国民健康・栄養調査報告 第3部 生活週間調査の結果 第60表)
男性の約4割が「栄養成分の表示をいつも参考にしない」
- いつもしない(38.0%)
- あまりしない(35.9%)
- 時々している(21.3%)
- いつもしている(4.8%)
女性の4割が「栄養成分の表示を時々参考にしている」
- 時々している(40.6%)
- あまりしない(31.4%)
- いつもしない(15.6%)
- いつもしている(12.4%)
全年齢において、栄養リテラシーが高いのは女性
調査結果は年齢階級別でも掲載。女性は年齢の上昇とともに「栄養成分の表示を参考にしている人(※)」の割合が増えるが、男性はさほど変わらず、20代も70歳以上も参考にしている人は少ない。全年齢において男女間で大きな開きが見られる。年齢階級別に男女の比較をしてみると、男性の栄養リテラシーの低さが、そして女性の栄養リテラシーの高さがうかがえる。(※「いつもしている」「時々している」両方を含む)
女性は一般的に健康リテラシーも高いが、健康リテラシー、栄養リテラシー、ともに男性よりも女性の方が高いのは次のような理由が考えられる。
- 若い頃から美容やダイエットを意識しているため、(実行できている・できていない関係なく)日頃から食べるものに気をつかっている
- 月経、妊娠・出産・更年期といった女性ホルモンの影響=心身の不調で、男性よりも健康を意識する機会が多い
- 子供、夫、親の健康管理や食事管理を主導するのは女性
女性が男性よりも長生きできるのは、体の仕組みの違い以前に、男性よりも健康リテラシーや栄養リテラシーが高いから、とも言えそうだ。
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