摂取量増やすヒントは「ととの日」特売?魚に関する意識調査
全国水産物卸組合連合会が制定した10月10日の「魚(とと)の日」に合わせ、マルハニチロは20〜59歳の男女に「魚の日に関する調査2017」を実施した。(マルハニチロ株式会社調べ「魚(とと)の日に関する調査2017」)
2001年をピークに1人あたりの魚介類の消費量は減少を続ける一方で、肉の消費量が増え急速な魚離れが進んでいるが(平成28年度 水産白書より)、マルハニチロの調査結果からは、男女別・世代別・料理別に、魚に対する消費者の様々な意識・ニーズ・イメージが見えてくる。「魚の日」を積極的に盛り上げたり、性別・地域別・料理別などに細かくターゲットをセグメントをすれば、「魚食派」を確実に増やせるかもしれない。
魚をよく食べるのは男性よりも女性、若者より中高年
魚を食べる頻度は、男女別・世代別で違いが見られた。女性よりも男性の方が頻度が高く、若年層よりも中高年層の頻度が高い。
魚料理に対するイメージは「健康」
「魚料理はヘルシー」というイメージを持つ人は多いようだ。魚料理に対するイメージを聞いたところ、健康に着目して回答した人が多く上位を占めた。
- ヘルシー・健康によい(66.6%)
- DHAが摂れる(51.7%)
- ご飯と合う(36.0%)
- カルシウムが摂れる(32.5%)
- 日本的(26.8%)
- 季節を感じられる(24.9%)
- タンパク質が摂れる(21.9%)
- 自宅で食べる(15.5%)
- 身近(12.0%)
- バラエティが豊富(10.1%)
好きな魚、各料理で食べたい魚
好きな魚について尋ねたところ、男性と女性ではランキングに違いが見られた。男性は「1位:マグロ」「2位:アジ」「3位:サケ」、女性は「1位:サケ」「2位:サンマ」「3位:マグロ」だった。
「刺身」「塩焼き」「煮魚」「フライ・揚げ物」の各料理で食べたい魚については地域別にも集計しており、例えば、フライ・揚げ物でシシャモを食べたいと回答した人は、北陸・甲信越で多く(22.4%)、九州・沖縄では少ない(5.3%)など、顕著な地域差が見られた。この集計結果はエリアマーケティングの参考になりそうだ。(掲載ページ:pp.10〜12)
<合わせて読みたい記事>
■地域別の購買傾向が分かる!エリアマーケティングの参考に
■【文化庁】今トレンドのエリアマーケティングの参考に ~全国の郷土食が分かる報告書~
「魚の日」に行って欲しいイベントは特売セール
10月10日が魚の日であることを知っている人は1割を切っておりほとんどの人が「知らない」ことが調査でわかったが、「魚の日」に行って欲しいイベントについて聞いたところ最も多かった回答が「魚の特売セール(69.8%)」であることから、消費者の魚への関心は高いと言える。今は認知度が非常に低いが、特売セールから「魚の日」を周知させ、年々「魚の日」を盛り上げていくことはできるかもしれない。業界全体で取り組めば、国民の「魚食を増やすきっかけ作り」に大きく貢献するだろう。
【編集部おすすめ記事】
■水産白書、他(ヘルスケア関連 白書更新情報)
■家庭の食卓トレンド調査「重視することは?」
■ツイッターで話題!つい笑ってしまう、ある売り場のPOPと商品
■シニアの食トレンドと、企業が重視すべきこと