女性たちの新しい生き方 人生は「頑張らない」がコンセプト
「美容ケア、健康作り、栄養バランスの良い食事、運動の習慣化、しっかり家事、しっかり子育て、家庭と仕事の両立、仕事でキラキラ自己実現…。全て完璧にできたら満足だけど、現実はどれも中途半端！」頭の中で描く理想を目標に掲げても、毎日時間に追われタスクをこなしきれないことにストレスを感じている女性は多い。そんなおつかれ気味の女性たちの間で広がっているのが「頑張らない」。頑張らないニーズに、企業はどう応える？
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「頑張る」ことに疲れた女性たち
一昔前は、雑誌も本もテレビ番組も、マスメディアがこぞって「頑張る」ことを世に向けて提案していたものだ。女性に限って言えば、例えば家族が喜ぶ美味しい手作り料理、豪華なパーティー料理、失敗しない子育て、仕事・家事・育児・おしゃれの両立の方法、仕事で自己実現する方法、いつまでも若く・美しくいるエイジングケア方法、美容・健康に良いライフスタイルなど、「美しい女性」「完璧な母親」「デキるキャリアウーマン」になるための情報で溢れかえっていた。雑誌、ドラマ、映画、CM、企業のプロモーションなどを見ても、”完璧な女性”が女性たちの一般的な理想像として描かれていることが多かったし、女性は女性で、そんな「理想の自分」になりたくて奮闘していた。
ところが、webメディアの爆発的な増加やスマホの普及で常に「〜が良い・〜はNG」といった情報に囲まれるようになり、トレンドは目まぐるしく変化し、さらにはSNSを通じてキラキラしている女性を目にする機会が増え（＝自分とキラキラ女子を比較する機会が増え）たことで、ここ数年で女性たちはすっかり疲弊してしまった。
わかりやすい例が健康に良い食べ物ブーム。寒天、納豆、スーパーフード各種、ココナッツオイル、米油、酢玉ねぎなど、これまでにテレビ番組で取り上げられた「美容に良い食べ物」「健康に良い食べ物」を挙げたらキリがない。次から次へとトレンド食材が登場し、スーパーの陳列棚からなくなってしまうほどの話題を集めるが、一方でその繰り返しが続く近年は、「次は何なの？」「毎日体に良いものを食べているだけで1日が終わってしまう」「もうトレンドを追いかけるの疲れた…」「情報が多すぎて、いったい自分には何が合っているのかわからない…」と女性たちのテンションは下がり気味だ。
「頑張らない」ニーズは上昇中
情報が爆発的に増え始めた頃は何事も頑張らなくてはいけないような空気が社会全体に流れていたし、「何事も完璧に頑張りたい」と考える女性が多くいたが、その反動で今は「頑張らない」ニーズが強くなっている。web上の検索推移を確認できるグーグルトレンドで「頑張らない」の検索ボリュームを見てみると、2013年頃から増えていることがわかる。
何事もコンセプトは「頑張らない」！
生活者の「頑張りたくない」ニーズを捉え、世の中全体で「頑張らない」を認める・提唱する動きが起きている。頑張れるのがもちろん理想だけど、「頑張らなくてもいいんだよ」「頑張らなくてもできるものだよ」「もっとリラックスして取り組もうよ」といったゆるいスタンスで、「頑張らずに取り組む」ハウツーや情報が増えている。
ラク&楽しい育児を提案（千趣会）
千趣会の通販事業ベルメゾンは、育児ママ向けの動画特化メディア「mamato（ママト）」を昨年オープンした。良い親であろうと頑張るママたちに、ラクをしながら楽しく子育てをする“楽育” のヒントを提案する。家事を楽にするための時短家電の情報、散らかったおもちゃをさっと片付ける方法、忙しい子育て中に簡単にできるエクササイズ、冬の洗濯物を早く乾かす方法、オムツのウンチのシミを落とす裏技などコンテンツの幅は広い。コンテンツは短編動画なので、見るのも楽チン。
介護する側の食事作りを楽に（明治）
家族を介護している人や、同居家族に高齢者がいる人にとって、毎日の「栄養バランスを考えた食事作り」は大変だ。そんな”介護する側”の気持ちに配慮している栄養食が、病院・介護施設での経口栄養流動食シェアNo.1の、「明治メイバランス」。1本でしっかり大切な栄養素を摂取できるので、介護する側は安心して食事やおやつに出せる。介護する側の立場で考えられたコピー「介護にともなう食事の悩みを、すこしでも軽くできたら〜中略〜『食べられない』人だけでなく、介護する側のみんなを助けることになるはずです」も、介護する側の人たちの気持ちをスッと軽くしてくれる。詳細は以下記事。
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頑張らない妊活のすすめ（ゼネラルリンク）
周囲と比較したり年齢からつい焦ってしまったり、気持ちの浮き沈みが激しくなりがちな妊活も、「頑張らない」のが今ドキ。妊活・妊娠・育児関連の情報を発信する「赤ちゃんの部屋」は、「頑張らない、妊活のすすめ」をコンセプトに、女優・加藤貴子さんが自身の妊活体験をつづる連載コラムを、昨年9月に開始した。
出典：ゼネラルリンク
「頑張らない」をすすめる本
美容も料理も仕事も介護も。あらゆることを「頑張らない」考え方は、あらゆるシーンで浸透中。頑張らないことをコンセプトにした本・女性誌が続々と登場している。
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