“不妊治療” 保険適用の方向性へ、少子化大綱 女性たちの声が届いたか
5年に一度、見直しが行われる「少子化社会対策大綱」が5月29日に閣議決定された。第4次となる今回の大綱では、「調査研究等を通じて不妊治療に関する実態把握を行うとともに、男女問わず不妊に悩む方への支援に取り組む」と明記され、不妊治療の保険適用の拡大に向けた“方向性”が示された。
今回の大綱見直しについては、実は5月上旬時点ですでに不妊治療に悩む女性たちの間で大きな話題になっていた。内閣府が「少子化社会対策大綱(第4次)案~新しい令和の時代にふさわしい少子化対策へ~」に対するパブリックコメントを5月2日に募集開始したところ、漫画家の「とあるアラ子」さんが以下のTwitterを投稿し、大きな反響を呼んだ。
【結婚・不妊治療・妊娠・出産・子育て】に意見のある全ての女たちに聞いて欲しいんだけど政府が2025年までの少子化対策の指針のパブリックコメントを募集してるよ!ここで意見を送らないと数年間の児童手当や不妊治療助成金などが勝手に決まってしまいます! 意見を送ろう!
— とあるアラ子@美人が婚活 (@unmeichimai) May 6, 2020
国がパブリックコメントの募集をすることを知っている生活者はそう多いわけではない。Twitterで「とあるアラ子」さんが呼びかけをしたことで、初めて「自分たちの意見を直接国に届けることができる」仕組みを知った人は多かったようだ。1.1万の「いいね」、1.7万のリツイートがされた。ただ、保険適用には「病気ではないことに対して、国民健康保険を使わないでほしい」といった反対意見もある。
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