エコなミニコスメが人気
「持ち運びに便利」「ポーチに入れてもかさばらない」「安く試せるからうれしい」「荷物が重くならないのが◎」と人気なのが、小さいサイズのコスメ「ミニコスメ」。各ブランドからは、通常サイズとは別にミニサイズのコスメが次々に登場している。
ピコ、若年層を中心にヒット
SHISEIDOが昨年2月にミニサイズのメイクアップアイテム「ピコ」を発売したところ早期完売の店舗が続出し、若年層を中心にヒットした。価格が低く設定されていることもあり、せっかくのチャンスだからと色違いで複数個購入する女性も多く見受けられた。このミニコスメ人気をうけ、SHISEIDOは来月1日より第2弾となるSHISEIDOピコ(リップとネイル)の発売を開始する。
日本初 ミニコスメブランドも登場
日本初となる、ミニに特化したコスメブランドも登場。「em(エム)」は2~3カ月で使い切れるサイズを売りにしており、現在全3色のリップを通販サイトで販売している。
ミニコスメは若年層のエシカル消費を刺激
口紅、グロス、アイシャドウなど、通常サイズのコスメは、意外と最後まで使い切らずにいつまでも残ってしまうもの。理由は、使い切る前に飽きたり、シーズンが変わったり、次のトレンドコスメを試したくなるから。そうこうしているうちに品質が劣化し最終的には、罪悪感を持ちつつもゴミ箱行き、ということは多くの女性が経験している。
そこで、以前からSNSで頻繁に女性たちが投稿していたのが、化粧品を最後まで使い切ったことを意味する「#使い切りコスメ」「#底見えコスメ」だ。「使い切るほどお気に入りのコスメアイテム」といった意味合いだけでなく、「(いつもは使いきれないのに)今回はちゃんと最後まで使い切れた!」という “達成感” をSNSで披露する意味合いも大きい。
手元にまだ使いかけのメイクアイテムが複数個残っているのに、新しいメイクアイテムを次々に購入するのは多少の罪悪感があるもの。ミニコスメが支持されるのは単純に冒頭であげた理由だけでなく、この「最後まで使い切った達成感=エコな私」を実感できる点にもある。エシカル消費志向が高いのは特に若年層。ミニコスメが若年層を中心にヒットしているのは、彼女たちのエシカル消費を刺激している点にも関係がありそうだ。コスメ業界に限らず「使い切れるサイズ感」は他業界でも広がりを見せるかもしれない。「ミニコスメ、限定販売とかではなく、もっと一般化してほしい」との声も聞かれる。
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