DEWKsとDINKsで異なる消費行動

多様なライフコースを描く現代の女性の中でも、今回は、結婚後に子供がいる夫婦(DEWKsまたは専業主婦)といない夫婦(DINKs)に焦点を当て、消費の特徴を見てみよう。結婚した女性でも、子供がいる・いないで消費スタイルが異なることに注目したい。

結婚後、子供がいるかどうか?で消費に違い

子供の有無で、消費の優先順位や増加する出費が変化する。以下は日経ウーマン(日経BP)に夜既婚・子あり女性と既婚・子なし女性を対象にした「結婚後に出費が増えた項目は?」というアンケート調査結果。

既婚・子供あり

  1. 子供の服飾費…85%
  2. 子供の保育園代…74%
  3. 食費…73%
  4. 水道・光熱費…70%
  5. 子供の塾や習い事代…63%

 

既婚・子供なし

  1. 食費…59%
  2. 水道・光熱費…40%
  3. 住居費…37%
  4. 貯蓄&投資額…36%
    (引用:日経ウーマン3月号,2016)

子供の有無で「結婚後に出費が増えた項目」が大きく異なることがわかる。女性にとって最も消費が活発と言われる「美容健康、ファッション」関連の消費は、子の誕生により減少し、その分子や家族関連の消費が増える。

子供のいる女性(DEWKsまたは専業主婦)は自分消費の優先順位が低くなることを考えると、ママを対象にしたマーケティングでは「ママだけに関連した商品提案」よりも「家、家族、子に関連した、あるいは巻き込んだ商品提案」が反応を上げやすい。

人気のヨガイベントは、子供への配慮を忘れない

ヨガイベントを例に挙げてみよう。今やヨガは女性にとってメジャーな人気スポーツだが、ヨガ教室やヨガイベントは、行きたいと思っていてもママは「子供がいるから…行きたいけどやめておこうかな」と不安を抱く。しかし「子供も一緒に参加できます」「託児所つきなので安心してご参加ください」と配慮のあるイベントであれば参加しやすい。実際にママと子供への配慮が徹底されたヨガイベントは、ママから大人気だ。

プチ贅沢消費を好むのはDinks

先述の調査結果では「既婚・子供なし」は子供に関する出費がない分、生活費がトップにランクインしている。金銭的余裕があるため、食費や住居に関する消費が活発になり、また自分消費・自分投資が著しく減少することはない。食費に関しては、子供中心の食事ではないため時間や場所、食事メニューなどに制限がなく、外食の頻度が高くなると考えられる。

生鮮食品の購入よりも高額になりがちなお取り寄せ食品や、デパ地下での産地特産品を購入するといったプチ贅沢な消費行動が見られるのも、一般的には子供のいる女性(DEWKsまたは専業主婦)より子供のいない女性(DINKs)の方だ。また、金銭的余裕があるDINKsは、自身もしくは自分の両親のヘルスケアに関する消費意欲も高い。例えば「ヘルスツーリズム」「美容家電」など、価格が高くなりがちなヘルスケア商品・サービスの場合は、ターゲットをDINKsに絞り込むのも一つの戦略だ。(Dinks、Dewks含め、当社ウーマンズでは中間層女性を20分類、富裕層女性を8分類したレポートを提供しています。ぜひそちらもお役立てください)

 

 

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