中食とは?基礎知識と、女性消費者ニーズを解説

さまざまな食の形態があるなか、「中食」がいま食産業市場で需要を増してきている。単身世帯や共働き世帯、高齢者が増えたことで個食化が進み、食生活がここ数年で大きく変化してきた。こうした変化を反映して登場してきたのが中食。出前や配達、飲食店からの持ち帰りや食品スーパーの惣菜など、私たちのごく身近にある中食とは?メリット・デメリット、女性消費者のニーズを見てみよう。

中食とは?

中食の定義

中食(なかしょく)とは、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、デパ地下、総菜専門店などの店舗で販売されている調理・加工済みの食品を購入し持ち帰って食べることや、そういった食品自体を指す言葉。忙しい人が多く高齢者や単身者が増えるなか、毎日自分で食事を作る代わりに手軽に利用できる中食を利用する人の割合がここ数年で増加している。中食に該当するものとしては、以下。

  • 市販の弁当やおにぎり、サンドイッチ
  • 惣菜やサラダ
  • 調理パン
  • 調理麺
  • 宅配ピザや寿司などのデリバリー食品
  • ケータリング料理
  • テイクアウト料理
  • 冷凍食品
    など

内食や外食との違い

中食に対し「内食」は、家庭内で食材から調理した料理を食べること、またはその食事自体を指す。一方、「外食」は家庭外の食堂やレストランなどの飲食店で食事をすること。中食は、家で手作りして食べる内食と家の外で作られたものを外で食べる外食の、ちょうど中間の位置づけ。

中食のメリットとデメリット

メリット

中食のメリットは、内食のように料理の用意をしたり片付けをする必要がなく、家事の負担が軽くなる(時短)こと。上手に利用すれば、外食よりもコストを低く抑えながら本格的で美味しい料理を手間なく食べられる。自宅で食べるため、食事の時間帯を選ばないのもメリット。外食は飲食店の開店時間を気にしなくてはならないし店鋪の混雑状況の影響も受けるが、中食なら好きなときに好きなものを自由に食べることができる。

デメリット

デメリットは栄養バランスが偏りやすいこと。中食は味付けが濃く、脂肪分や塩分、カロリーが高いものが多い。

デメリットというよりこれはネガティブな意見の一例だが、店で調理されたものを家庭の食卓に出すことを手抜きと感じ、栄養面や家族へ手作りをしないことに罪悪感を抱く女性も中にはいる(特に子どもがいるママ)。さらに、中食はプラスチックケースなどに入った状態で買ってくることが多いためゴミが増えることに不満を感じる女性も。

また、中食は用意が簡単で便利だが、料理を用意する人数によっては内食よりもコストがかかる。少人数なら材料が無駄にならず調理に使うガス代なども節約できるが、大家族の食事を中食で賄うとなると食費が高くつきがち。人数が多く節約を心がけている世帯だと、中食は経済的に利用しづらい。

中食産業の現状と女性消費者が抱える不満やニーズ

中食産業の現状

メーカー、小売り各社からは多種多様な中食商品が登場し充実してきているが、女性消費者目線で見るとまだまだ不満は多い。例えば以下のような不満を払拭できれば、より女性に選ばれやすい商品にアップデートできるかもしれない。

ヘルシーではない

これだけの大きな健康ブームがやってきているのに、ヘルシーさに欠ける中食商品は実に多い。カロリーが高い、塩分・脂肪分・添加物が多いなど。濃い味付けで美味しいことは中食のウリの一つだが、ヘルシーな食事を心がけたい人や塩分摂取制限などがある人にとっては、中食を頻繁に食べることは難しい。

過剰包装でゴミがかさばる

ある女性はヨーグルトパックが紙からプラスチックに変わったことに不満を感じ、長年リピートしていたヨーグルトを購入しなくなった。理由は「エコではないし、ゴミがかさばるから」。ゴミがかさばるという面倒なタスクが発生するだけでなく、年々女性消費者の間ではエシカル消費志向が高まっていることを考えると、過剰包装やかさばりやすいパッケージは避けるのがベター。2018年頃から世界的に脱プラの動きが広がっていることも、今後さらに女性消費者のエシカル消費志向を加速させるはずだ。

衛生的ではない

食品スーパーには惣菜や揚げ物、焼き物などの中食が豊富に並ぶようになった。しかし気になるのはカバー無しで陳列されていること。カバー付きのショーケースを使わない食品スーパーは多い。客のくしゃみや咳でツバが飛んでいるかもしれないし、子どもが道路やスーパーの床を触った手で食品を突ついて遊んでいるかもしれない。衛生面が気になって購入をやめる女性消費者は多い。

偏ったメニュー

最近は中食の種類も豊富になったが、それでも中食の定番として多く見かけるのが「揚げ物」。食品スーパーやケータリングの王道といえば唐揚げ、豚カツ、天ぷら、チキンナゲット、アメリカンドッグ、ウィンナーなど、揚げ物や茶系商品。飽きるのはもちろんだが、健康志向が広がっている今、女性たちにとって魅力的ではない。今後はヘルシーで偏りない商品開発が求められる。

今後の中食市場で求められること

拡大傾向にある中食市場で今後求められるのは「ヘルシー商品」の強化だ。これまでは「(ボリュームや味の)満足感」に重点が置かれてきた印象だが、最近は中食に対するニーズに変化が出てきている。単身高齢者や、不調・持病有りの人、治療中の人でも安心して食べられるヘルシー中食の登場を期待したい。

 

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