業界で盛り上がるも低いCBD認知率、「使ってみたい」「使いたくない」それぞれの理由

健康業界で注目が高まっているCBD。一般的なCBD製品として知られるオイル、化粧品、リキッド、グミなどのエディブルの他、最近はグランピング施設でのCBD提供プランやエンジニア向けに特化したCBDキャンディーなど多様な訴求も始まり、市場の拡大が期待されている。とは言え、生活者目線で見るとこの盛り上がりは一部のユーザーに限られ、認知度はまだまだ低い。加えて大麻のネガティブなイメージが強いことも壁となり、その抵抗感から需要を掘り起こせないという課題も。CBDブームが到来して3年が経過した今、生活者の認知や関心はどうなっている?

CBDの認知率、わずか14%

デジタルマーケティングのPLANB(東京・品川)が、10〜60代の男女1,000名を対象にCBDに関する調査を実施。「CBD とは何か知っているか?」と聞いたところ、「知っている」はわずか14%だった。(※)「どんなものか知っているが、使ったことはない」と「どんなものか知っているし、使ったこともある」の計

 

【出典】PLAN-B

 

なお、CBDを知っている人(241人)を対象に「CBDをどこで知ったか?」を聞いたところ、最多は「インターネット」で67%だった。

  • インターネット…67.2%
  • SNS…11.6%
  • 友人、知人…8.7%
  • テレビなどのメディア…7.5%
  • 雑誌…2.5%
  • 店舗…1.2%
  • その他…1.2%

 

CBDのイメージは「ネガティブ」が圧倒的

続いてCBDのイメージを聞いたところ次の結果に。日本では「大麻=違法、怖いもの」というイメージが強いことが影響しているのだろう、ネガティブなイメージを持っている人が半数を占めていることが明らかとなった。

  • 大麻草由来なので抵抗がある…35.7%
  • 怖い…14.5%
  • 興味がない、必要性を感じない…7.9%
  • 依存性がありそう…5.3%
  • リラックスできそう…3.9%
  • どういう物かよく分からない…3.8%
  • 他のリラックス方法を使えばいい…2.9%
  • 身体に合うか心配、身体への負担が心配…2.8%
  • 安眠できそう…2.4%
  • 興味がある…2.0%
  • 副作用が気になる…1.9%
  • 安全性に不安…1.7%
  • 情報を調べてから判断したい…1.6%
  • 違法だと感じる、違法だ…1.5%
  • 世の中に浸透してからじゃないと無理…1.4%
  • 怪しい、信用できない…1.3%
  • ドラッグ・麻薬と同じ感じがして嫌…1.1%
  • その他…4.5%

 

CBDへの薄い関心

続いて「CBDを使ってみたいか?」と聞いたところ、最多は「特に使ってみたいとは思わない」で38%。「使ってみたい」はわずか13%だった。前述の通りCBDにネガティブなイメージを持っている人がマジョリティであることを鑑みると、納得の結果に。ちなみに「すでに使っている」人は4%。

【出典】PLAN-B

 

CBD「使いたくない」「使ってみたい」、それぞれの理由

「使いたくない」派の理由

生活者の大半はCBDへの関心が薄いことがわかる結果となったが、では、関心が薄い理由は何なのか?「CBDを使いたくない」と回答した人にその理由を聞いたところ、次の回答が寄せられた。やはりCBDが大麻成分であることがひっかかっている様子。

 

「他に自分自身の安眠法やリラックス法を持っているから。合法と聞いても、少し不安があるから(女性 / 20代後半)

「合法とされていても、販売されている全てのものの中身が本当に茎や種子から抽出されたものか分からないため(女性 / 30代前半)

「毒性や依存性がないとういう表記ですが、やはり大麻由来ということで少し後ずさりしてしまいます(女性 / 30代前半)

 

「使ってみたい」派の理由

一方で「使ってみたい」派の理由を見てみよう。コロナ禍や育児など日常生活のストレス対策や薬の代用ニーズがうかがえる。

 

「在宅時間も増え、家の中にずっといるというストレスを抱えています。そんな時気分をリフレッシュしたり、ストレス軽減のアイテムとして活用してみたいと思いました(女性 / 20代後半)

「10代の頃から寝付きが悪く、特に心配事などがあると眠れなくなってしまうが、睡眠薬などは依存や、やめたときの反動が怖く、使ったことがないため(女性 / 30代前半)

「小さい子どもがいて、毎晩毎晩夜泣きに悩まされていて心身ともにボロボロの状態です。合法かつ安眠やストレス緩和効果があるのなら、私のような育児中のママにぴったりではないかと思いました(女性 / 30代後半)

 

CBD ニーズ、今後どうなる?

一部のユーザー間では盛り上がるも、まだまだ一般には浸透していないCBD。日本ではネガティブなイメージが強く、「CBDは合法」「依存性はない」「ハイにならない」という認識が十分に広がっていないことから市場拡大には時間を要する気配だが、昨今のウェルネス・ウェルビーイングニーズの高まりも後押しとなり、ユーザーは徐々に増える見込み。特に不定愁訴やストレスを抱えやすい女性との相性は良し。「人気沸騰のCBD、女性ならではの購入理由とは? 口コミからニーズ分析」もご一読を。女性ならでのはCBDニーズを読み取れる。

 

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