シニア層「貯蓄の目的」 財布の紐は緩くない?

(最終更新:2018年10月30日)
シニア層は若い世帯と比較して貯蓄現在高が高いこともあり、旅行や趣味、健康づくりなど「活発に消費をする層」と見られがちだが、彼らの「貯蓄の目的」を見ると、財布の紐はそう緩くはなさそうだ。

全国60歳以上の男女を対象に行った「高齢者の経済生活に関する意識調査(内閣府,平成23年」で、シニア層の「貯蓄する目的」で最も多かった回答が「病気・介護の備え」。平均寿命の延伸、そして人生100年時代の今、現在の60代の人たちの残りの人生は20〜40年ほど。

限られた貯蓄・収入の中でやりくりしなくてはならない中、これから最もお金がかかるとしたら、「自分や配偶者、あるいは親が病気になったり介護が必要になった時の費用」だ。そんな将来の不安要素に備えることが貯蓄の最大の目的である様子がうかがえる。

調査結果の3位以下を見ると、趣味、旅行、買い物などのために貯蓄をしている人は実はとても少ない。シニア層にとって日々のライフワークや第一優先事項は、やはり「健康づくり(自分自身の健康づくりも、家族の健康づくりも)」だ。

高齢者の貯蓄目的

画像:内閣府

  • 1位:病気・介護の備え(62.3%)
  • 2位:生活維持(20.0%)
  • 3位:豊かな生活・趣味(4.6%)
  • 4位:わからない(4.5%)
  • 5位:貯蓄はない(2.8%)
  • 6位:子どもに残す(2.7%)
  • 7位:旅行・買い物(1.6%)
  • 8位:その他(1.5%)

 

 

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