健康経営が急務の業界は?産業別就業者の割合の変化から考察
厚生労働省の平成29年版厚生労働白書によると、第1次産業(農業、林業、漁業)と第2次産業(建設業、製造業)は就業者割合が年々大きく減少 しており、第3次産業(サービス業、情報通信業、金融業、保険業、小売業、卸売業など)は増加している。2015年には就業者の約7割が第3次産業に従事している。中でも特に増加が見られるのは、「情報通信業」と「医療・福祉」。
この2つの就業者の割合が増えている背景にあるのは、IT産業の急速な発展と高齢化であることは容易に想像がつくが、注目したいのは、どちらもワーカーの健康が特に問題視されている業界である点。
IT関連の仕事も医療・福祉の仕事も長時間労働になりやすく、IT業界では、座りっぱなし、運動不足、脳疲労、眼精疲労、うつなどの健康問題が特に指摘されており、医療・福祉の業界では、夜勤による昼夜逆転、重労働による肉体疲労、精神的疲弊などがワーカーの健康に影響を及ぼしている。
健康経営が特に急務とされるのは、就業者の割合が増え、かつワーカーの健康問題が指摘されている「情報通信業」と「医療・福祉」と言えるだろう。
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