母親の更年期症状と思春期の子どものメンタルに関連、母子ペア1500組を分析 女性の健康総合センター
女性の健康総合センターの研究グループは、母親の更年期症状と思春期の子どものメンタルヘルスやリスク行動の関連を検証した研究結果を発表した。思春期の子どもと保護者の全国データを用いて、国内で初めて包括的に明らかにした。
研究では、全国の自治体から住民基本台帳に基づき無作為に抽出した思春期の子どもとその保護者の世帯3367のうち、調査に回答した保護者が女性であった1541を対象とした。母親の更年期症状は、日本の臨床現場で使用されている「SMI(更年期指数)」を用いて評価し、子どものメンタルヘルスは、国際的に広く使われている尺度(SDQ、UCLA 孤独感尺度、Short-CAS、PHQ-A、YDQ)を用いて評価し、その関連を調べた。
1514組の母子ペアを分析したところ、更年期症状を自覚していた母親は約42.2%で、医師の診察が望ましいとされる中等度以上は26.5%だった。しかし、実際に医療機関を受診し治療を受けていた母親は全体のわずか4.6%(71人)にとどまり、中等度〜重度の症状がある母親でも受診していたのは9.1%(37人)だった。
さらに、更年期症状の治療を受けていない母親では、その症状が強いほど、思春期の子どもへの関わりに難しさを感じやすく、子ども自身も孤独感・不安・抑うつが高く、インターネット依存の傾向がより強く示された。
また、更年期症状の3つの領域「血管運動症状」「心理症状」「身体症状」のうち、心理症状が、子どものメンタルヘルス悪化と最も強く関連していることも明らかになった。
研究結果は、母親の更年期症状が、本人の健康だけでなく思春期の子どものメンタルヘルスにも関連する可能性を示したことから、研究グループは、「更年期症状への早期対応や相談支援体制の整備などが、間接的に子どものメンタルヘルス支援にもつながる可能性がある」とコメント。一方で、治療効果や症状緩和が子どもにどのような影響を与えるのかについては今後の研究が必要だとした。
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