2017年から注目度上昇 危険な「セルフネグレクト」
2017年に入り急速に認知度が上がったキーワードが「セルフネグレクト」。昨年は「おはよう日本(NHK)」「世界一受けたい授業(日本テレビ)」「ノンストップ(フジテレビ)」などがセルフネグレクトに関するトピックを取り上げた。
セルフネグレクトとは自身を危険にさらす状態のこと
セルフネグレクトとは、生活に必要な行為への意欲・意思・能力の喪失から、各行為を行わずに自己放任し自身を危険にさらす状態のこと。十分な食事をとらない、ゴミ屋敷に代表されるような不衛生な環境で生活をする、病気の治療を放置する、生活の質を高める・維持するための各サービスや支援を拒否する、地域との交流を拒否するなどが挙げられる。
セルフネグレクトの主なきっかけは、30~40代では仕事のストレスやそれによる精神疾患、60代以上では配偶者やパートナーとの死別・離婚・大病を患う・認知症・精神疾患など。地域社会や家族から孤立してしまうことから孤立死に至る場合もあり、その予防には社会とのつながりや交流が重要とされている。
どのような過程でセルフネグレクトに陥るのか?
ニッセイ基礎研究所の研究報告「長寿時代の孤立予防に関する総合研究~孤立死3万人時代を迎えて~」によると「各世代の社会的孤立状態が疑われる者の人口を推計すると、全国ではゆとり世代で66万人、団塊Jr.で105万人、団塊世代で33万人、75+世代で36万人が、それぞれ社会的孤立が疑われる状態にある」という。同報告書では社会的孤立者の特徴も掲載しているので参考にされたい。
おはよう日本(NHK)の「“現役世代” なぜ孤立死?」「なぜ普通の人が? “セルフ・ネグレクト”」は、「どのような過程でセルフネグレクトになっていくのか?」「セルフネグレクトがなぜ孤独死につながるのか?」が理解できる。
【編集部おすすめ記事】
■未婚者の人間関係が健康に及ぼす影響とは?興味深い調査結果
■全世代で増える女性単身者 年齢階級別に見る世帯主構造の割合
■【保存版】ヘルスケア女性マーケティングに役立つ!政府公表の資料・データまとめ