コウノドリの影響 「新型出生前診断」への関心高まる
昨年10月から12月まで放送された、産婦人科医療の現場を描くテレビドラマ「コウノドリ(TBS)」の影響で「新型出生前診断」への関心が高まっている。放送時ツイッターには「#コウノドリ」「#出生前診断」などで様々な意見が投稿された。
妊娠を考えている女性や妊娠中の女性たちの間で出生前診断の注目度が特に高まり始めたのは、新型出生前診断が国内でもできるようになった2013年。お腹に針を刺すといった従来の方法と比べ、血液の採取だけで検査ができる新型出生前診断は母体と胎児への負担が少なく、ダウン症などの染色体異常を高い確率で見つけられる。しかし、生まれてくる前の「命の選別」に反対する団体や、染色体異常が見つかった時に中絶という選択をすることに疑問・罪悪感を感じる女性は多く、今なお倫理観が問われ続けているシリアスなトピックだ。
染色体異常の確率が高まる要因の一つは高年妊娠・出産(35歳以上での妊娠・出産)。近年の晩婚や出産年齢の上昇で、新型出生前診断を検討・利用する女性は今後さらに増えていくだろう。プレママと妊婦を対象にしたマタニティ情報誌たまごクラブ4月号(ベネッセコーポレーション)は近年増えている高年妊娠・出産に着目し、35歳以上で妊娠・出産したママたちの声を集めている(pp.150-154)。その中で、ある40歳の新型出生前診断を受けた女性は次のように述べている。
結婚が遅かったので、妊娠する前から夫と新型出生前診断を受けること、検査結果が出たらどうするかまで話し合っていました。高年妊娠・出産には不安もあったけど、人生経験がある分、「なんとかなるかな」と、どん!と構えられるメリットもありますよ。(引用:たまごクラブ4月号)
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