女性のワークライフバランス実現にむけた課題と女性が重視すること(1/4)

女性の社会進出が進むが、女性が働きやすい環境整備はまだまだ十分とは言えない。妊娠、出産、子育てなどライフイベントが多い女性にとって仕事と家庭の両立は難しく、会社や周囲によるサポートは必須。そこで近年注目されているのが、仕事とプライベートのバランスを上手くとる「ワークライフバランス」。制度や職場環境を見直し女性の働きやすさを向上させ、同時に仕事の効率化も望めるワークライフバランスの実態とは?

ワークライフバランスとは?

ワーク・ライフ・バランスとは、仕事と生活のバランスを取り、両方を充実させる働き方や生き方のこと。「生活も大事にしながら仕事をするバランスが大事」という考え方や仕組みのことで、仕事よりもプライベートを優先させるという意味ではない。

ワーク・ライフ・バランスでは、個人の生活や人生の段階に合わせて多様な働き方を選べることを理想としている。人生にはいろいろな段階があり、それぞれのステージに合わせた働き方が必要だ。たとえば、若いときは比較的自由に仕事ができるが、家庭を持ったり子どもができると家族との時間も考慮しながら働かなければならない。

長時間労働による 健康被害が問題視され、 職場での男女均等が進み、テレワークや在宅勤務など多様な働き方を求める人が増えている今、 多くの企業がワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取り組みを実施している。内閣府では「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」を策定、国や地方公共団体も積極的に推進している。引用:ウーマンズラボ「ワーク・ライフ・バランスとは?基礎知識と現状の課題」

なお、内閣府の「憲章」では、ワークライフバランスが実現した社会の姿を以下のように定義している。

「国民一人ひとりがやりがいや充実感 を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、 家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期 といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・ 実現できる社会」引用:内閣「第一章「憲章」・「行動指針」と 推進体制」

ワークライフバランスを構成する柱

国は、ワークライフバランスを構成するのは以下3つの柱としている。

  1. 就労による経済的自立が可能な社会
    社会的格差の固定化やワーキングプア問題の解決のため、若者をはじめとした経済的自立を望む者が自立可能な働き方を獲得できる社会。そして結婚や子育てのライフイベントに直面した時、経済的な理由で希望を諦めることがないよう暮らしの経済的な基盤も確保できる社会
  2. 健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会
    労働者の心身の健康が守られて、友人や家族との時間などプライベートに好きなことを充てられる時間がもてる社会
  3. 多様な働き方・生き方が選択できる社会
    性別や年齢にとらわれず、誰もが自ら望んだ働き方や理想とする生き方にトライできる社会。また子育てや介護などケースに応じて柔軟に働くことができ、それによって不正な処遇を受けることもない社会

ワークライフバランスの現状と数値目標

国は、ワークライフバランスの指標となる数値目標をワークライフバランスの構成要素別に掲げている。以下は現状と2020年の数値目標。とりわけ達成がほど遠いのは「男性の育児休業取得率」と「男性の育児・家事時間」。いまだ女性側の家事・育児の負担が大きいことが分かる。

  1. 就労による経済的自立が可能な社会
    <就業率>
    【20~64歳】81.8%(2018)→80%(2020年)
    【25~44歳女性】76.5%(2018)→77%(2020年)
    【60~64歳】68.8%(2018)→67%(2020年)
    <フリーターの数>
    約143万人(2018)→124万人(2020年)
  2. 健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会
    <週労働時間60時間以上の雇用者の割合>
    6.9%(2018)→5%(2020年)
    <年次有給休暇取得率>
    51.1%(2017)→ 70%(2020年)
  3. 多様な働き方・生き方が選択できる社会
    <第1子出産前後の女性の継続就業率>
    53.1%(2010~2014年)→ 55%(2020年)
    <男性の育児休業取得率>
    5.14%(2017)→ 13%(2020年)
    <男性の育児・家事時間>
    83分/日(2016)→ 2時間30分/日(2020年)
    参考:内閣「第一章「憲章」・「行動指針」と 推進体制」

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