「AIホスピタル」2022年の実現に向け採択された14の研究開発事業(2/4)

“AIホスピタルによる高度診断・治療システム”構築に向け5つのサブプロジェクトを設定

AIホスピタルによる高度診断・治療システムの構築に向けては、現在5つのサブテーマで研究開発が進められている。それぞれの概要は次の通り参考:内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」

5つのサブテーマによる研究開発で高度診断・治療システムの構築を目指す

サブテーマA

【セキュリティの高い医療情報データベースの構築とそれらを利用した医療有用情報の抽出、解析技術等の開発】
臨床や画像、病理・生化学検査、ウエアラブルな装置から得られた情報で構成されるデータベース(ビッグデータ)の構築を図る。収集される機密情報に関しては、暗号化技術や秘密計算技術などを応用。サイバー攻撃を考慮し、ブロックチェーン技術の開発の利用などを検討。

サブテーマB

【AIを用いた診療時記録の自動文書化、インフォームドコンセント時のAIによる双方向のコミュニケーションシステムの開発】
診療録・看護記録、退院時サマリーなど事務的業務を簡便化するために必要な音声入力を実装する。医療現場で利用される用語の標準化、自然言語の文章の構造化などを行う。

サブテーマC

【患者の負担軽減・がんなどの再発の超早期診断につながるAI技術を応用した血液などの超精密検査を中心とする、患者生体情報などに基づくAI技術を応用した診断、モニタリングおよび治療(治療薬含む)選択等支援システムの開発】
がんなどの疾患のスクリーニングや再発・再燃の超早期診断に有用とされ、検査のための患者の負担軽減につながるAI技術を応用した血液などの超精密検査を行う。さらに、個々の患者のバイタルデータ、画像情報、活動のモニタリングも加味した、AI技術を応用した診断・判断支援システムを構築する。

サブテーマD

【医療現場におけるAIホスピタル機能の実装に基づく実証試験による研究評価】
既存の診療のためのICT技術に、サブテーマA~Cにおいて研究開発された技術、センサー機器などの実装を行い、AI技術システムによる診断システムの学習を進め、医療現場において実用化できるシステムの構築を図る。得られた結果を各サブテーマに還元し、分析アルゴリズムの修正にも役立てる。

サブテーマE

【AIホスピタルの研究開発に係る知財管理等、システムの一般普及のための技術標準化・Open/Close戦略、官民学連携のためのマッチング等に関する対応】
各サブテーマの研究成果に基づく実装を伴う普及の課題克服に取り組む。研究開発に基づく知財戦略の策定や情報活用における法的取扱い、その活用のための検討と開発、医療情報の電子情報化と活用に伴う様々な社会的な課題を対象に検討し、今後の取扱いについて一定の考え方の確立を目指す。

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