ジェロントロジーとは?超高齢社会で注目される学問と産業の可能性(1/2)

生活のなかに生きがいを見つけて、加齢を前向きに捉えて生きていくことは、加速する超高齢社会において一つの大切な価値観となるだろう。「ジェロントロジー」は高齢化を前向きに捉え、課題を洗い出し解決するための学問として発展してきた。日本でもその動きは盛んになり、シニア世代をビジネスの視点から見つめる「産業ジェロントロジー」も注目を集めている。長寿時代を豊かに生き抜くための新しい学問「ジェロントロジー」について学んでいこう。

ジェロントロジーとは?

「ジェロントロジー」は高齢社会がすすむ近代において、老化現象や寿命の延伸、高齢化自体を研究する“老年医学”や、高齢化が社会制度にどのような影響を与えるかといった“老年社会科学”から始まった。しかし近年では価値観や社会トレンドの変化から、長寿時代により質の高い人生を送るための研究へと変化。ジェロントロジーの有用性と、長寿社会におけるその必要性はますます高まっている。

ジェロントロジー(Gerontology)の意味

ジェロントロジーとは

ジェロントロジー(Gerontology)は、ギリシャ語の「geront(老人)」と、学問という意味の接尾辞「-logy」を組み合わせた造語。高齢者や老齢化について、心理学・教育学・医学・経済学・社会福祉学・法学・理工学・生物学といった幅広い分野から研究が行われる学問領域・研究領域のことを指す。加齢を“前向き”かつ“ポジティブ”に捉えていくことを特徴としている。日本語では「老年学」「老人学」「加齢学」と訳されるが、加齢変化に対する肯定的なニュアンスが伝わりにくいためにあえてそのままジェロントロジーという言葉を用いることも多い。

ジェロントロジーは「老年学」「加齢学」と訳されています。加齢による人間の変化を、心理・教育・医学・経済・労働・ 栄養・工学など実に様々な分野から学際的に研究する学問です。今までは、主に、医療・福祉・美容という分野で生かされてきました。引用:一般社団法人日本産業ジェロントロジー協会「ジェロントロジーと産業ジェロントロジー」

目的

高齢化によって生まれる課題の総合的な解決を主な目的としている。第二次世界大戦以降、高齢化が社会問題となっていった欧米の先進国で研究が進められてきた。日本では遅れて取り組みが始まっており、ジェロントロジーの関連学科を設ける大学はまだ少ない。

金融ジェロントロジー(ファイナンシャル・ジェロントロジー)について

さらに、長寿による資産運用や経済活動が社会経済に与える影響について、医学・経済学・心理学から多面的に研究する学問領域のことを金融ジェロントロジーとよぶ。日本金融ジェロントロジー協会では、高齢社会における金融サービスの充実を目標としている。

ジェロントロジーの近年の傾向

これまでのジェロントロジーは、老化現象の原因究明、寿命を延伸する方法の模索、高齢化が社会や経済に与える影響など、老年医学や老年社会科学が主な研究内容だった。しかし近年はクオリティオブライフ(QOL)の観点から、“老後を豊かにするため”の研究へと発展。健康面だけでなく、高齢者の社会参加やメンタルケア、年金問題といった高齢者が抱えるさまざまな問題に関する研究を行っている。

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