F2層マーケティング 消費動向は「ライフコース」で捉える(1/3)

生き方・働き方・価値観が最も多様化していくのがF2層。そんな多様なF2層の消費動向を捉えるには、ライフコース視点を持つのが重要。現代のF2層への理解を深めつつ、消費動向や好むメディアについて解説。

F2層の特徴を理解する

F2層とは?

F2層とは35〜49歳の女性を意味する。「F」はFemaleの頭文字で女性をあらわす。20歳〜34歳の女性はF1層、50歳以上の女性をF3層という。広告業界やマーケティング業界を中心とした用語で、生活者・消費者をマスでとらえ、その年代の特徴に合わせた製品開発やプロモーションがねらい。特に、今のようにインターネットが普及・浸透する以前のマスマーケティングが通用していた一昔前に盛んに使われてきた。この分類方法を男性に当てはめる場合は、Maleの頭文字を使ってM1層、M2層、M3層で表現する。子どもはC層とT層で分類する。

男性 女性
4〜12歳 C層
13〜19歳 T層
20〜34歳 M1層 F1層
35〜50歳 M2層 F2層
50歳以上 M3層 F3層

 

男女ともに上記のように年齢で区分できるが、ライフコースの多様化で、35〜49歳の女性をひとくくりで捉えるのは古いとの考え方が出てきている。しかし次の表で示しているように、ライフステージ、体の変化、消費行動の違いや特徴を俯瞰して理解するのには役立つ考え方。

ライフステージ 体の変化 消費行動
F1層 ・就職
・結婚
・妊娠、出産
・育児
・PMS
・妊娠、出産による体の変化
自分への消費が活発。特に美容やファッションへの消費に意欲的。
F2層 ・妊娠、出産
・育児
・復職
・PMS
・妊娠、出産による体の変化
・エイジングサイン
・日々のタスクが多く慢性疲労
・プレ更年期
・更年期
未婚・既婚問わず、高額の出費が増えローンが始まる。住宅、自動車、教育費など。
F3層 ・育児
・復職
・子の独立
・家族の介護
・エイジングサインが顕著に
・閉経
・更年期や加齢による様々な不調や持病を抱える
自分や家族(特に親)のヘルスケア消費が増える。

 

F2層の特徴

F2層の人口

F2層の人口は13,087,000人。F1層とF3層、またM1層〜M3層の人口を比較すると次のようになる。

Female(女性) Male(男性)
1層 9,517,000人 9,996,000人
2層 13,087,000人 13,411,000人
3層 31,906,000人 27,170,000人

F2層のライフステージ

F2層は子育て期にいる女性が多いのが特徴。近年進む晩婚化・晩産化で、30〜40代にかけて妊娠・出産・育児する女性は増えており、中には育児と親の介護が同時期にやってくる「ダブルケア」をしている女性もいる。実際に労働力率を見ると、M字カーブの底にあたるのは30〜44歳の女性で、この年代の女性は離職・休職して家事・育児に専念している様子がうかがえる。

F2層の情報収集の特徴

F2層は社会人になってから仕事でも家庭でもインターネットを使うようになった世代で、近年のスマホの所有率は高いが、デジタルネイティブ世代にあたる30代と、それ以前の世代にあたる40代では情報収集源に違いが見られる。消費者庁が行った調査結果が参考になる。この調査結果を見ると、世代によって情報収集源が大きく異なることがわかる。若い世代はインターネットを最たる情報源としているが、中高年層においては年齢とともにインターネットを情報源とする優先度は低くなり、テレビ、新聞・雑誌などを主な情報源としている。40代はちょうどその過渡期にあたり、情報源としてテレビがインターネットを上回るのがこの世代。

SNSについては、30代40代ともにラインとフェイスブックが人気だが、30代よりも40代の方がSNS利用率は低くなる。

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F2層はデジタルを抵抗なく日常使いしている世代だが、情報収集事情は、「30代後半〜アラウンド40」と「40代」の世代間には多少の違いが見られる。

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