続く供給不足問題に対応、医療用医薬品の供給状況をHPで公開開始 厚労省
厚労省は1日、医療用医薬品の不足状況の公表をホームページで開始した。医療機関や薬局が医薬品の不足情報を即座に入手できるようにすることで、代替薬の確保など早めの対策につなげるのが狙い。医薬品の製造販売業者から、品目、限定出荷・供給停止の理由と解消見込み時期、在庫消尽時期などの「供給状況報告」を受け付け、公表する。情報は厚労省の稼働日に毎日更新予定。
医薬品を巡っては、2020年末頃から相次いで発覚した後発医薬品メーカーの不正問題を背景に、供給不足が続いていた。日本製薬団体連合会の調査によると、2024年2月時点で、限定出荷や供給停止となった医薬品は1万7,757品目のうち26.6%の4,726品目。そのうち後発医薬品は3,387品目で、約71%を占める(「医薬品供給状況にかかる調査(2024年2月)」について)。供給停止の理由最多は「その他の理由(283品目)」。次いで「品質トラブル(131品目)」「原材料調達上の問題(120品目)」「製造トラブル(81品目)」「行政処分関連(65品目)」。限定出荷の理由最多は「需要増(1,709品目)」で、次いで「その他の理由(244品目)」「製造トラブル(168品目)」「原材料調達上の問題(97品目)」「品質トラブル(60品目)」「行政処分関連(17品目)」(厚労省,令和6年2月医薬品供給状況にかかる調査結果)。
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