「AE消費」求めるSNS世代の若者たち どんな戦略が心を掴む?

総合マーケティング支援を行なうネオマーケティングが実施した調査結果によると、デジタルネイティブ世代にあたる18〜29歳の若者がアナログで心揺さぶられる感動的な体験(エモーショナル体験)を求めていることがわかった。今の若者をマーケティング対象にするなら、アナログ(analog)とエモーショナル(emotional)を掛け合わせた「AE消費」を意識した企画がよさそうだ。

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アナログ商品・サービスに興味示す若者は半数以上

「アナログ的な要素のある商品・サービスを使ってみたいと思いますか」という質問では(以下グラフ)、半数以上の64%の若者が「使ってみたい」と回答。その中でも「使ってみたい」と考える人が多かったのは、SNSを利用している「SNS投稿者」と「SNS非投稿者」で、デジタル派ほどアナログに興味を示していることがわかった。SNSを使いこなす一方でデジタル疲れやSNS疲れを感じ、その反動からアナログへの興味が強くなっているのかもしれない。

どんなアナログ商品・サービスを利用してみたい?

「使用・利用してみたいアナログ商品・サービス」については、次のような結果が出た。

  1. アナログ手帳(72.0%)
  2. 手書きの手紙(71.1%)
  3. 着物・浴衣(70.3%)
  4. 純喫茶(68.3%)
  5. 昭和居酒屋・食堂(68.0%),オルゴール(68.0%)
  6. 本屋巡り(66.9%)
  7. 銭湯(65.8%)
  8. インスタントカメラ(65.3%)
  9. 年賀状(64.2%)

スケジュール管理や通信手段としてアプリやEメールが主流となる中、反対に時間をかけてでもプロセスを楽しみたいと考える人が多いようだ。実際に、アナログ手帳や手書きの手紙を使ってみたい理由には、「プロセスが楽しいから」「手間をかけることによって、味がでるから」「温かみがあるから」「思いが伝わるから」という声が上がっている。

積極的にお金を使いたいのは「体験」

前述の通り、若者世代の中でもSNS利用者と非利用者ではニーズの強弱が異なる。他にも違いが見られたのは「体験」に対するニーズで、SNS利用者ほど「思い出に残る体験(ライブイベントや旅行など)」「感動的な体験(ライブイベントや旅行など)」に今後、積極的にお金を使いたい、と考える人が多いことがわかった(以下グラフ)。

SNS世代の若者の消費トレンド「AE消費」

デジタルネイティブ世代の中でも特に物欲がないと言われているのは、さとり世代を含んでいるアンダー30。車・アルコール・ブランド離れ、高級志向がなくコスパ重視、と言ったナチュラルな生き方を好むという特徴がある一方で、ITに強く、SNSを使いこなして人と交流・情報を得る・消費行動を決定するという、デジタルネイティブ世代ならではの特徴も併せ持つ。

しかし、この世代特有の悩みの種でもあるSNS疲れやデジタルに新鮮味や刺激を感じない若者もおり、そんな彼らにとって手間がかかるアナログなモノ・コト、昔の雰囲気が感じられるモノ・コト、SNSの世界から飛び出したリアルな場所での体験を、価値あるモノとして捉えているのだろう。昔の商品が実際に評価されている事例はこちら。⇒ 昭和って懐かしくてかわいい!レトロな見た目が人気「シフォネット」(ウーマンズラボ)

 

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