ソーシャルギフト市場は急速拡大、消費者も企業も支持する理由と事例(3/3)
ソーシャルギフトの事例 〜C to C〜
ソーシャルギフトは、スターバックスやローソンのように実店舗を全国展開している企業の他、オンラインショップ運営している企業との相性がよい。贈られた相手が、すぐに・簡単にギフトを受取ることができるからだ。
スターバックス
スターバックスではソーシャルギフト「Starbucks eGift」のサービスでドリンクチケットやフードチケットを提供。
- 【ギフト商品】
スターバックスのドリンクやフード - 【贈り方】
1.メッセージを添えたオリジナルデザインカードを作成
2.スターバックスカードの他、クレジットカードやLINE Payにも対応したオンライン決済で支払い
3.LINEやFacebookなど好きなSNSを選びギフトを送る - 【受け取り方】
1.店舗に向かう
2.ドリンクを注文し贈られたチケット画面を提示 - 【スタバならではの特徴】
・気持ちやシーンに合わせたオリジナルデザインを作れる
・スターバックスカードで決済するとスターバックスのポイントが付く
・クリスマスなどのイベント時にはeGiftの会計でプレゼントキャンペーンが行われることも
ローソン
ローソンはソーシャルギフトサービスである「ギフティ」「LINE ギフト」「cotoco」でギフトサービスを展開。
- 【ギフトできる商品】
ローソンで使用できる買い物券や、店舗で販売しているドリンクやフード類 - 【贈り方】
提携サービスによって異なる - 【受け取り方】
受け取ったらローソンへ行き、該当する商品を持ってレジでチケット画面を見せる。ただし買い物券の場合は一度店内に設置されている店頭端末Loppiにて引換券を発行する必要がある - 【ローソンならではの特徴】
・全国展開のコンビニチェーンのため、受け取り手にとって便利
・100円~の商品もあり、日々のちょっとしたプレゼントに使いやすい
大丸松坂屋
大丸松坂屋は自社のオンラインショップで使用できるソーシャルギフトサービス「eGift」を提供。
- 【ギフトできる商品】
大丸松坂屋オンラインショップ内商品 - 【贈り方】
1.1,000円、3,000円、5,000円、10,000円から贈るギフト券を選ぶ
2.贈り方を「メール」「SNS」のどちらかを選ぶ
3.発行されたURLを贈る - 【受け取り方】
1.URLを開き、チケットを受け取る
2.大丸松坂屋オンラインショップにアクセスする
3.購入時に記載のあったギフトコードを入力する - 【大丸松坂屋ならではの特徴】
・オンラインショップでの使用のため、店舗に行く必要がない
・コスメやフード、インテリアなど幅広いジャンルから好きな商品を選べる
ソーシャルギフトの事例 〜B to C〜
ANA
「share旅」と称したTwitterキャンペーンで、認知度向上を目的にソーシャルギフトを活用。
- 【share旅 キャンペーン】
1.ANA公式Twitterアカウントをフォローし、当該のキャンペーンツイートをRTする
2.キャンペーンURLにアクセスしTwitter認証を行う
3.ギフティの抽選に参加する
4.当落結果が表示され、当選者にはファミマお買い物券(税込300円)プレゼント
同キャンペーン開始後10日間で2.6万のRTを達成し、キャンペーンへの参加表明ツイートも相次いだ。低コストで効率的な拡散プロモーションを実現できた(参考:giftee「全日本空輸株式会社様 share旅」)。同社の実際のTwitter投稿は以下。
#Share旅。 参加表明期間中キャンペーン★
<応募方法>
①この投稿をリツイート ②URLから応募
▶ #Share旅。 https://t.co/0fVJklsYiK
▶応募URL https://t.co/3ZZVADxlyM pic.twitter.com/zptMBik5IK— ANA旅のつぶやき【公式】 (@ANA_travel_info) 2018年12月14日
ビー・エスコート(美容脱毛エステサロン)
美容脱毛エステサロンのビー・エスコートはソーシャルギフト導入で、平均15,000円といわれる顧客獲得単価を、3分の1の約5,000円に抑えることに成功した。これまで手作業で数日間にわたり行われたキャンペーンのプレゼントクーポンの発送を、公式Twitterでのソーシャルギフトキャンペーンに変更することで工程を減らし、数時間で終了できるようになった。(参考:Biz cotoco「東海でシェアNo.1!美容脱毛エステ・サロン「ビー・エスコート」様の導入事例」)
ソーシャルギフト×ヘルスケア
需要が進むソーシャルギフトサービスだが、ヘルスケア関連のソーシャルギフトはまだ少ない。例えばプチ健康グッズや話題の化粧品、ヘルシーなお菓子、スポーツ施設の体験チケットなどは需要があるだろう。多くの女性の間で健康意識が高まっているからだ。せっかくソーシャルギフトを贈るなら「不健康なお菓子」よりも「ヘルシーなお菓子」を贈りたいし、贈られる方も「ヘルシーなお菓子」の方が嬉しいもの。親の健康を気遣う子どもから親への「健康診断ギフト」や、健康関連グッズをプレゼントする「健康ギフト」も広がりを見せ、需要は確実に伸びている。新たな顧客獲得の場としてヘルスケア企業はソーシャルギフトを検討してみてはどうだろう。
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