フードファディズムとは?過去の事例と消費者の意識変化(3/3)
変化するフードファディズム
消費者の意識変化、新たなニーズ
健康思考の生活者が増え、テレビ番組や雑誌などで健康情報を紹介するメディアは以前よりも増えている。またスマホ利用者の増加で常に情報とつながるようになった現代人は、以前にも増して多くの健康情報と接するようになった。健康ブームのサイクルは以前よりも早まっており、今なお次々にやってくる健康情報を過信してフードファディズムに陥っている消費者はいるものの、一方では、めまぐるしいトレンドの変化に疲れ気味の人が増えているのも事実。流行を追いかけるよりも“自分に合った方法を教えて欲しい”、“正しい情報を取捨選択したい”というニーズは近年急速に高まっている。
企業に求められること
消費者の意識変化により企業に求められることも変化した。消費者はこれまで主にマスメディアから健康情報を得てきたが、いまや情報収集の方法はwebメディアやSNS、コミュニティサイトと多様化している。今消費者が求めているのは、万人に向けられたマスアプローチではなく、個々の症状や悩みに対応したパーソナライズなアプローチだ。実際に、大手企業やベンチャーを中心にヘルスケア業界ではパーソナライズ商品・サービスが登場し、多くの女性の関心を集めている。
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求められるのはヘルスリテラシ―
どんな良いものも“過ぎれば毒”。フードファディズムの危険性はまさにそこにある。健康を守るためにも情報に惑わされないことはもちろん、自身の身体の特徴と体質を知り、何が必要なのかを見極めておくことが大切だ。「得た情報は本当に正しく自身にとって必要なものなのか?」、これからの時代、正しい情報活用のためのヘルスリテラシー向上が個々の生活者に求められる。多くの生活者がのぞむことの一つに「企業には、公平な視点で“どの商品・サービスが私にあってるか”アドバイスしてほしい」といったことがある。生活者のヘルスリテラシ―を高める取り組みは、今後企業にとっても重要施策の一つになっていくのではないだろうか。
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