女性差別の例 〜日本・世界の男女格差/ジェンダー問題の現状〜(4/4)

女性差別の例 〜世界〜

セクハラからネグレクト、権利の行方まで、女性の尊厳を見直す動きは世界中で巻き起こっている。

世界中で巻き起こるme too運動

“私も”を意味するme too運動は、セクハラや性的暴行を受けた被害者が、被害体験を告白する際に使うSNS用語。アメリカの市民活動家が2007年から性暴力被害者支援の草の根活動のスローガンとして提唱したことから始まり、2017年ニューヨークタイムズが著名な映画プロデューサーの性的虐待疑惑を掲載したことで、同様の被害を受けた女性たちによる告発が広まった。そこでアメリカの女優が、被害を受けたことのある女性たちに向けて「#me too」と声を上げるよう呼びかけたことをきっかけに、著名人も一般人も呼応した「me too運動」に発展。世界的なセクハラ告発運動となっていった。

いまだ女性差別が根付くインド

インドの女性差別の現状は、宗教上の問題も相まっていまだ根強い。例として、男児を好むインドでは、「女児である」という理由だけでネグレクトにあい、年間24万人も亡くなっているという調査結果も発表された。さらに2019年には、「女人禁制」のヒンドゥー教寺院への女性の立ち入りをめぐる対立から住民同士で衝突が起き、100人以上が死傷するという事件も発生。男性と同等の権利を得ようとする動きがインド社会のなかでも高まってきている。

女性蔑視が国際的に問題視されているイスラム教

イスラムにおける女性の人権も国際社会の課題だ。女性が男性よりも劣位だという明らかな女性蔑視を説くイスラム教の聖典コーランとハディースをもとに、女性の意見や意思は尊重されない。実際に問題となっているのが「幼児婚」だ。イスラム法により女性は9歳で結婚することができ、その際に自分の意志はほとんど反映されず親族同士の合意で決まってしまう。また女性の姦通罪に対する罰則が厳しいイスラム教では、レイプ被害者であるはずの女性が処刑される例もある。この処刑は親族により「名誉ある殺人」として行われるケースが多く、今なお世界中で発生しているといわれている。「名誉の殺人 母、姉妹、娘を手にかけた男たち(現代ビジネス)」には、衝撃的な実態が掲載されている。

女性差別に関する書籍

世界的な男女平等の波をうけて、女性差別にスポットをあてた書籍も増加。日常の何気ない空間での性差別から「名誉の殺人」を生き延びた女性の実話まで、さまざまな形で存在する女性差別を知ることができる。

夫の扶養からぬけだしたい


82年生まれ、キム・ジヨン

生きながら火に焼かれて

女性差別に対して異なる男女の意見

「男尊女卑、女性差別はあると思うか?」という質問に対し、多くの女性は「ある」と言い、多くの男性は「今どきない」と言う。この “ 意識差 ” が、そもそもの大きな問題なのではないだろうか。

「男女平等」「女性差別をなくす」とは、決して「女性優遇」でもなく、また「男性にとって生きにくくなる社会」でもない。「男女平等」「女性差別をなくす」ことは、男女が互いに思いやりを持ち、尊重し合える社会をつくるということだ。法律という積極的是正措置によって女性の社会進出は進み始めたものの、今なお女性差別の意識は社会に残っている。女性差別の撤廃には、女性の主張だけでなく男女で共に作りあげる社会的な意識改善が必要だ。

 

 

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