富裕層のマーケティング・定義(3/3)
富裕層の都道府県別の状況
富裕層はどこに住んでいるのか?参考になる2つのデータがある。
高齢富裕層の分布、都道府県別(大和総研)
大和総研は「高齢富裕層はどこにいるのか」を2017年にレポートとして公開。当レポートでは、高齢層に限られてはいるが、それによると都道府県ランキングは以下の通り。群を抜いて割合が高いのは1位の東京。詳細についてはレポートp.4/10を確認。
- 東京
- 神奈川
- 愛知
- 大阪
- 埼玉
- 兵庫
- 千葉
- 静岡
- 福岡
- 広島
- 北海道
- 京都
- 岐阜
- 茨木
- 長野
- 群馬
- 岡山
- 新潟
- 三重
- 栃木
- 宮城
- 奈良
- 福島
- 山口
- 愛媛
- 富山
- 香川
- 滋賀
- 石川
- 和歌山
- 熊本
- 鹿児島
- 徳島
- 沖縄
- 福井
- 山梨
- 岩手
- 長崎
- 大分
- 山形
- 青森
- 高知
- 宮崎
- 島根
- 佐賀
- 秋田
- 鳥取
日本のお金持ち研究(書籍)
「新・日本のお金持ち研究(森剛志,橘木俊詔,日経ビジネス人文庫,2009)」は、同書内で「第1章 お金持ちはどんなところに住んでいるのか」を記しており、概要は以下の通り。古い情報ではあるが概要としては参考になる。
- 海側よりも山側に住む傾向があるのかも
┗例:フランスのモンマルトル、香港のヴィクトリア・ピーク、アメリカのビバリーヒルズ、大阪の桜ヶ丘・桃山台、兵庫の芦屋など - ただし、富裕層には「通勤上不便を感じない、都市の真ん中で暮らす利便性追求型」と「多少の不便を受容しつつ、ゆったり暮らせる環境重視型」の2種に分かれる
- 年収1億円以上でみた場合、大半は東京住まい
富裕層の世界ランキング 最多はアメリカ
世界で見ると、日本の富裕層は“小粒”と言われている。ビジネス誌「フォーブス」が毎年発表する「世界長者番付」で2019年のランキングを見ると、Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏を筆頭に、ビル・ゲイツ氏(マイクロソフト)、ウォーレン・バフェット氏(投資家)が続いており、上位10人中7人がアメリカ人。日本人はというと、41位に柳井正氏(ファーストリテイリング)、43位に孫正義氏(ソフトバンク)、69位に滝崎武光氏(キーエンス)がランクインしている。そして大きく飛んで365位に高原豪久氏(ユニ・チャーム)。かつては堤義明氏(西武グループ)が世界第一位にランクインした時代もあったが、日本経済が停滞してからは、100位以内にランクインする日本人はわずかとなり、さらにトップ10入りはできず、の結果となっている。
富裕層マーケティングはチャンス
近年、所得の二極化が色濃くなっている。働く女性が増えたこと、ユーチューバーやティックトッカーとして成功し、若くして短期間で数千万〜数億円を稼ぐ女性が増えていること、女性アントレプレナー(連続起業家)が登場していること、パラキャリ女性が増加していることなどを背景に、プチを含む富裕層女性は以前より増えていくと考えられる。
富裕層女性のタイプをチェック
稼ぐ力を身に付ける女性が増えている中、富裕層マーケティングは企業にとって大きなチャンス。当社の感覚ではあるが、中間層女性をターゲットにした女性マーケティング戦略に関する相談は大手企業に多く、富裕層女性をターゲットにした女性マーケティング戦略の相談は今のところ中規模企業に多い印象がある。富裕層女性への展開を新たなチャンスとして検討してみてはどうだろうか。
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