無痛分娩の麻酔薬、赤ちゃんへの影響を検証で安全性を再確認 国立成育医療研究センター
国立成育医療研究センターの伊集院亜梨紗氏らの研究グループは、無痛分娩で使用される麻酔薬が新生児に与える影響を評価し、安全性を再確認した。研究成果は国際誌『Canadian Journal of Anesthesia/Journal canadien d’anesthe´sie.』に掲載された。
研究グループは、無痛分娩の麻酔薬が新生児にどのような影響を与えるのかについて研究を行った。対象は無痛分娩で経腟分娩をした、妊娠合併症のない正期産の妊婦50人と新生児。
研究では現在の無痛分娩で主流となっている、一定時間ごとに自動で麻酔薬を投与する間欠的定時投与法(PIEB)と、産婦自身が痛みに応じて投与量を調整できる自己調節鎮痛法(PCEA)という方法を用い、従来の約半分程度の麻酔薬で出生した新生児の臍帯静脈血(胎盤から赤ちゃんへと向かう静脈血)中の麻酔薬濃度を測定するとともに、出生直後の健康状態を評価した。
その結果、これらの方法で出生した新生児の麻酔薬濃度はいずれも呼吸抑制を引き起こす濃度ではなく、安全性を再確認した。また、新生児の全身状態を評価する指標であるアプガースコア(各項目を0~2点で評価し、合計7点以上を良好とする指標)では、出生5分後にこのスコアが7未満だった新生児はおらず、全員良好な状態であった。
さらに、従来の持続投与での無痛分娩に比べ、今回の研究で確認された新生児の臍帯静脈血中の麻酔薬濃度は低いことがわかり、薬を短時間にまとまった量で一気に投与する方法(PIEBやPCEA)は、新生児に移行する麻酔薬の量を抑える上で有用な可能性が示唆された。
研究グループは、「現在主流の投与方法でも新生児への安全性が再確認された」とコメント。さらに、「お産の間、継続的に麻酔薬を投与し続ける無痛分娩で行ったこれまでの研究より、PIEBやPCEAのような投与方法での無痛分娩は、新生児の麻酔薬濃度を低くさせることに有用である可能性も示唆された」としている。
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