高年齢出産が子どものアレルギーリスクを低下、3万人超調査で 国立成育医療研究センター
国立成育医療研究センターの山本貴和子氏らの研究グループは、母親が35歳以上で出産した場合、子どもの食物アレルギーや喘鳴のリスクが低い傾向にあることを明らかにした。研究成果は今年1月、国際医学誌『JAMA Network Open』に掲載された。
近年、晩婚化や晩産化が進む一方で、子どものアレルギー疾患は増加している。親の年齢は遺伝的・環境的要因の双方に影響する可能性があるものの、子どものアレルギー発症リスクとの関連は十分に検討されていなかった。そこで研究グループは、環境省の大規模出生コホート「エコチル調査」のデータを用い、約3万5千人の子どもを4歳まで追跡。両親の出産時年齢と、医師が診断した子どもの食物アレルギーや、呼吸時に「ヒューヒュー」「ゼ―ゼ―」といった笛のような音が聞こえる喘鳴、喘息、湿疹などのアレルギー疾患との関連を解析した。
その結果、母親が35歳以上で出産した場合、25〜29歳で出産した母親の子どもと比べて1歳時の食物アレルギーや乳幼児期の喘鳴リスクが低い傾向が確認された。また、母親の年齢が高いほど、ダニに対するアレルギー反応を起こしやすい状態であるダニ感作が少なく、両親ともに35歳以上の場合には4歳時点での喘鳴リスクも低い傾向がみられた。
成果を踏まえ研究グループは、「高年齢出産は必ずしも子どもの健康リスクを高めるわけではなく、アレルギー疾患に関してはむしろ低リスクと関連する可能性がある」とコメント。その要因については、「親のヘルスリテラシーや育児環境などが影響している可能性がある」としており、要因の解明を進めるとしている。また今後の予防策の考え方については、「出産年齢そのものではなく育児環境に着目したアレルギー予防が重要になる」と話している。
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