結婚年齢差の平均は? 年の差婚に後悔する女性の悩みと本音
少数派ではあるが、年齢差結婚をする「年の差夫婦」「年の差カップル」が芸能界を中心に度々話題になる。有名人の最近の年の差婚で注目集めたのは「山里亮太さん(42)×蒼井優さん(33)」、「EXILE AKIRA(37)さん×台湾女優 リン・チーリン(44)さん」。
結婚当初は夫の経済力や包容力、同年代にはない落ち着き、人生経験の豊富さなどが「大人の魅力」としてうつるものの、結婚して数年もたつと年齢差結婚に悩み、離婚を考える女性は少なくない。その要因は、主に夫の健康面や外見に関すること。平均寿命が長くなり、さらには健康寿命と平均寿命の差が約10年の開きがある中、特に女性が10~30歳年下になる年齢差結婚では、女性の負担が大きくなりがち。まだ若いうちに夫の介護を担ったり、金銭的苦労を強いられたり、ワンオペ育児になったり、早いうちから未亡人になるなど…。そんな女性たちの本音を見てみよう。
目次
統計で見る結婚の年齢差、平均は何歳?
理想の結婚年齢差(男女別)、 相手は何歳までOKか?
相手の年齢が何歳までなら結婚を考えられるのか。その許容範囲は、各種データが示している。国立社会保障・人口問題研究所「独身者調査の結果概要」によると、男女とも年齢の近い相手を希望する割合が増加傾向にあり、特に男性では「同い年志向」が増加(調査対象:「いずれ結婚するつもり」と回答した18 ~ 34歳の未婚者)。
<女性(未婚者)が希望する年齢差>
- 1位:1~2歳年上(29.6%)
- 2位:同じ歳(28.4%)
- 3位:3~4歳年上(20.6%)
- 4位:5~6歳年上(11.9%)
- 5位:7歳以上年上(5.6%)
- 6位:年下(3.9%)
<男性(未婚者)が希望する年齢差>
- 1位:同じ歳(41.8%)
- 2位:1~2歳年下(14.9%)
- 3位:5~6歳年下(14.4%)
- 4位:3~4歳年下(13.6%)
- 5位:7歳以上年下(8.5%)
- 6位:年上(6.7%)
実際の結婚年齢差
希望に対し、実際の結婚年齢差はどれくらいなのか。2017年に婚姻届け出をした初婚夫婦の割合は以下の通り。
- 妻が年上(4歳~)6.5%
- 妻が年上(3歳)3.1%
- 妻が年上(2歳)4.7%
- 妻が年上(1歳)9.7%
- 夫婦同年齢 21%
- 夫が年上(1歳)13.4%
- 夫が年上(2歳)9.2%
- 夫が年上(3歳)7.2%
- 夫が年上(4歳)5.7%
- 夫が年上(5歳)4.6%
- 夫が年上(6歳)3.5%
- 夫が年上(7歳~)11.4%
※厚生労働省「人口動態調査(2018年9月公開)」
上記結果からは次のことがわかる。
- 「夫が年上」の割合は55%、「妻が年上」の割合は24%
- 最も多いのは「夫婦同年齢」
- 次に多いのは「夫が1歳年上」
- 年の差婚よりも、同年齢&近い年齢の結婚が多い
年齢差結婚のメリットとデメリット 意識調査から考察
年齢差「占い」は女性に人気
以上の結果からもわかるとおり、「年齢差結婚」夫婦はマイノリティーと言える。周囲の人や友人に年齢差結婚をした人がいない、あるいは少ないこともあってか、結婚の年齢差をネット上で占うコンテンツは女性たちの間で人気だ。
女性たちの間で、占いが再び流行している。(略)情報は氾濫し、考えることはいっぱい。次から次へと悩みもつきない。(略)「女性の場合、結婚するしないとか、仕事するしないとか、選択肢というか、人生のかけ算が多すぎて、同じ悩みを持っている人かどうかも分からないし、知り合いには相談しづらい」(35歳の会社員の女性)。(日経MJ 2019年3月29日)
女性側が年上であっても年下であっても年齢差はやはり気になるもの。占いや口コミサイトは、不安の払拭や悩みの共有・解決にはうってつけだ。具体的には何に悩んでいるのか?
- 【夫が年上の場合】
・まだ自分(妻)が若いうちから夫の介護を背負う可能性が出てくる
・夫が定年退職する前に早く子供を産みある程度まで育てておかないと、生活や教育費などが心配 - 【夫が年下の場合】
・自分(妻)よりも若い女性と浮気しないか常に不安
・自分(妻)が、妻というよりは「母親」のような役割になっている - 【夫が年上、または年下】
・ジェネレーションギャップから、価値観がどうしても合わないことがある
・周囲から「夫婦」ではなく「親子」に見られることがある…
結婚を決断する際の状況に関するアンケート調査では、男性が10歳以上年上になると「結婚を女性側が悩んだ」「結婚を男性側が悩んだ」「周囲が結婚に反対気味だった」の割合が高くなる傾向にあるようだ(ゼクシィ「カップルのホンネ通信」)。
年齢差結婚のメリット
年齢差結婚では、「年上の男性と結婚した女性」の方が「年下の男性と結婚した女性」よりもメリットを感じている。ゼクシィの調査「Q.自分たちカップルの年齢差についてどう思うか?」という質問では「メリットが多い」と回答した割合は次の結果となっている。一番メリットを感じているのは「彼が5歳以上年上」のケース。
- 彼が10歳以上年上(39%)
- 彼が5歳以上年上(43%)
- 彼が2歳~3歳年上(23%)
- 同い年(42%)
- 彼が2歳~3歳年下(14%)
- 彼が5歳以上年下(29%)
※ゼクシィ「カップルのホンネ通信」
年上男性に感じるメリット
具体的には、年上男性と年齢差結婚をするメリットは何と捉えているのか?マクロミル実施調査の「年上の男性に期待すること」が参考になる(調査対象:20代の男女400名)。
年下男性に感じるメリット
反対に、年下男性と年齢差結婚をするメリットは何か?
- 夫をコントロールしやすい(35歳女性)
- 年齢が下な分、長く働いてもらえそう。少しでも長く一緒に生きていられそう(30歳女性)
- 「価値観には違いがある」という前提でいられるので、お互いの考え方を押し付けたりすることがない(35歳女性)
- 余命が同じくらい。私が年金になっても彼の収入がある(38歳女性)
(引用:ゼクシィ「カップルのホンネ通信」)
他、「いつまでも『若々しくキレイでいたい』意識が強くなる」「一緒にはしゃげる」「気持ち面で老け込まない」などの意見も多数ネット上では見られた。
年齢差結婚のデメリット
年上男性に感じるデメリット
デメリットや主な悩みとして以下の声が挙がっている。年下男性と結婚した女性が感じるデメリットや悩みと比較すると、年上男性との年齢差結婚をした女性が感じるデメリットや悩みは、感情的なものよりも現実問題の方が目立つ。
- 20〜30才差など差が大きすぎると不妊の可能性も。あるいはすぐに妊娠・出産の決断を迫られる
- 夫の家族や夫自身の介護が近い
- 20〜30才差など差が大きすぎると体力差があるため、育児や旅行、家事などに一緒に取り組みづらい
- 妻側に対する夫の言動がたまに“偉そう”になる
- 夫がたまに老人に見えて、嫌悪感を抱いてしまうことがある
- 気持ちが夫の年齢よりになりやすいため、老け込みやすい
- 自分が先に夫を看取る上に、さらに女性の方が長生きするので、1人で生きる時間が長くなる
など
年下男性に感じるデメリット
年下男性と年齢差結婚をするデメリット。現実的な問題よりも感情的なものが目立つ。
- 夫の精神年齢が低く、夫から甘えられる立場になるので甘えづらい
- 社会経験の差があり、たまに頼りなく感じる
- 夫のプライドを傷つけないよう気を付けることに疲れる
- 夫に経済力がない(収入差がある)
- 夫はまだ若いこともあり、なかなか妊活に前向きにならない
など
ヘルスケア行動調査
年齢差結婚に後悔、離婚に悩む女性の現実的な本音「別れを考える時」
特に女性が年下の場合は、年齢差結婚後に結婚を後悔したり離婚に悩むケースが多い。コミュニティサイトには以下のような発言が多く見られた。主に介護、病気、寿命、体力など夫の健康面に対する不満や後悔が目立つ。他、夫の外見、夫の収入激減なども後悔の要因に。(以下は、編集部が複数のネット上の声を調査・収集し編集)
- 夫(50代後半)が男性更年期になり数年間支えている。自分はまだ30前半で若いし、子供だってまだ小さい。夫はたまに休職するから給料は激減。結婚当初は経済力が魅力だったが、今や負担でしかない。まだ自分は30代前半なのに、夫の介護にこのまま突入するのではと思うと、恐ろしくなる
- 同世代と結婚してる女友達を見ると、自分の夫がおじさんとしか思えなくて嫌になる。“おじさんな見た目”に日々耐えられなくなっている
- 年の差結婚をした友人はへそくりをして、夫が定年退職したら離婚すると言ってる
- (自分が20代前半だった当時は)40代の夫が大人の男に思えたが、夫が50歳をすぎると、おじいちゃん(初老)にしか見えなくなってくる…外見よりも中身が大事なのはわかるが、毎日顔をあわせる夫が“おじいちゃん”にしか見えないのはもう嫌悪感でしかない。この先ずっと一緒に過ごすのは考えられない
- 育児と夫の介護、夫の親の介護が同時にやってきた。結婚当時はまさかこんな早くに夫の介護がやってくるとは思ってなかった。なんのために結婚したんだろ
- 結婚時は「大人の男の余裕」「経済的・精神的な安心感」「安定感」などに魅力や幸せを感じ、数年間はうまくいくが、年の差結婚はたいてい時間の経過とともに大変なことが色々と、年下側に増えるのでうまくいっていない
- 私(40前半)はもはや夫(60代半ば)の介護要員。記憶も体力も衰えた夫は私の両親よりも老け込んでいてただのおじいさん。私はまだ友達と遊びたいし、仕事に専念したいのに、このまま数十年間、夫の面倒を見続けると思うとぞっとする。そのうち、夫は認知症、おむつ…。
- 子どもはまだ小学生(五年生)なのに、父親はすでに定年退職をして60代。普通なら「おじいちゃん」なのに、「お父さん」という呼び方が不自然にしか思えなくなってきた。下の子はまだ幼稚園。下の子の面倒を見る体力がない夫は本当におじいちゃんにしか見えず、頼りない夫にイライラする日々。私1人で子育てしている状態だし、早々にこのまま夫の介護も始まったらと思うと不安になる。
- 自分はまだ40代前半なのに、36歳年上の夫は昨年亡くなった。ここからずっと私は未亡人?
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現実は「ダブルケア+夫の介護」
子育てをしている時期に親の介護が始まることを「ダブルケア」と言うが、年齢差結婚をしている場合は「子育て」「親の介護」「夫の両親の介護」にあわせて、「夫の介護」が同時にやってくる可能性もある。本来ならまだ本格的に考えることがない介護について、30代前半にして夫の介護に向き合わざるを得なくなってしまったケースも。ネット上には、結婚して数年たち、夫の健康状態や経済状態が大きく変化したことで年齢差結婚に悩む女性たちの切実な声が溢れている。
「24歳年上の彼との結婚に、親や周りが猛反対している。どうすればいいでしょうか?」という20代後半女性の投稿に、多くの“先輩妻”たちは「(現実は夫の介護や病気、定年、収入激減など問題が実に多いから)恋愛だけにとどめておきなさい。デートする分には楽しいけど、パートナーとなると、実に多くの現実問題を突き付けられますよ」との現実的なアドバイスが多く見受けられた。
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