一人暮らし女性の朝ごはん 実態・ニーズ・人気メニュー(3/3)
作りおき
休日や前日の夜に作りおきをし、忙しい朝は冷蔵庫・冷凍庫から出すだけの時短朝ごはん。時間も生活行動も自由な一人暮らし女性は、朝ごはんを食べる時間がなくても外で買って食べることができるので、ママほどは作り置きを重視しない。ただし、年齢の上昇とともに健康意識の向上が影響し、作り置きの比重は高まる傾向に。
コンビニ
女性がコンビニで選ぶ朝ごはんは、箸を使わずにすむサンドウィッチ、おにぎり、菓子パン、野菜ジュース、飲料ゼリーなど。とはいえ、もともとヘルスリテラシ―が男性より高い女性たちは、自炊派が主流。
みなさんはどの位の頻度でコンビニエンスストアを利用しているのでしょうか。(略)性別で「週1回以上」という声を見てみると、男性回答では69.6%であったのに対し、女性は68.8%とほぼ変わらず。ところが「週4回以上」(男性=25.4%、女性=16.3%)という声では男性が9.1%も高い25.4%を数え、高い頻度でコンビニを利用する男性の行動が浮き彫りとなりました。(引用:Asahi「第511回 コンビニで何を買う?」)
ホテルの朝食バイキング
日々頑張る自分へのご褒美やリフレッシュとして人気なのが、宿泊しなくても利用できるホテルの朝食バイキング。既婚女性と比べ、自由に使えるお金が多く時間の都合もつきやすいため、ホテルの朝食バイキングは一人暮らし女性に特に人気。
朝カフェ
朝時間を有効活用したいニーズが高まる中、カフェで朝食をゆっくり食べて出社するスタイルが広まっている。「休日寝て過ごすのがもったいない」と、休日だからこそ早起きして朝カフェする女性たちも。
ワンプレート朝ごはん
さまざまな料理を1枚の皿に盛り付ける「ワンプレート朝ごはん」。皿をたくさん使わなくてすむこと、カフェメニュー気分を味わえること、インスタ映えすることから人気の朝食スタイル。ワンプレート朝ごはんの主役は、バタートースト、クロワッサン、クルミパン、コッペパンなど。卵料理は定番のおかず。かわいい盛り付けでインスタ映えするよう、野菜やフルーツが多いのも特徴。
会社で朝ごはん
特に1人暮らし女性に重宝され喜ばれているのが、会社が朝食を提供する朝ごはんスタイル。働き方改革が広まる中、長時間労働是正や朝型勤務推奨のために朝食を無料提供する会社が登場してきている。
朝食に関する情報
クラスターごとに異なる朝ごはんニーズ
「一人暮らし女性」といっても、「就職したばかりでまだ生活も気持ちも安定しない20代前半女性」「仕事に慣れてきて、ある程度の貯蓄もあり、収入も多い30代女性」「非正規雇用の貧困層女性」「夫と死別・離婚をしたシニア女性」などさまざまなクラスターが存在するので、朝ごはんニーズや課題はそれぞれ異なる。
ヘルスリテラシーがもともと高い女性は一般的に、年齢の上昇とともに自身のヘルスケア管理のために食に気を遣う傾向が強くなる。「時短・簡単」を打ち出すなら若い世代の女性を。「手間暇かかって値段も少々高く質も高いが、ヘルシー・安心・安全」を打ち出すなら中高年世代の女性を。このようにターゲット女性ごとにマーケティングは変えるべきだが、全クラスターで共通している唯一のことは、一人暮らし女性は時間もお金も自由に使えること。魅力の伝え方次第では、彼女たちの朝ごはんニーズを即座にキャッチすることは可能だろう。
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