女性のサプリ摂取ピークは50代、健康ニーズ高いのに60代以上はなぜ摂取率低い?(3/3)

40〜50代の摂取率が高い理由

ここまで60代以上女性のサプリ摂取率が下がる理由を見てきたが、最後に、逆説的な見方で40〜50代女性のサプリ摂取率が性別・年代別に見ても飛び抜けて高い理由について考えてみよう。考えられるのは、40〜50代が生涯の中で最も忙しく心身への負担が大きいこと。いわゆるアラフィフクライシスだ。例えば次のような悩みや変化が、この年代の女性には一気に降りかかってくる。

  • 自分の美容・健康:顕著なエイジングサイン、更年期症状、慢性的な睡眠不足(40代・50代女性の睡眠時間は、男女別・年代別に見て最も少ない)
  • 家族:子育て関連(例:思春期の子どもとの関係、高齢出産の場合は更年期と育児の両立、など)、親関連(例:親の介護、義親の介護、など)
  • 仕事:再就職問題、責任あるポジションで働くストレス、子育てと仕事の両立、介護と仕事の両立、更年期と仕事の両立
  • 時間:仕事、家事、自分と家族の健康管理、第二の人生に備えたプラニングなど、40〜50代はやることも考えることもいっぱい。食事・運動・睡眠などで健康づくりをするには時間が到底足りない
  • 経済:教育ローン・住宅ローン・教育費など大きな出費が続く

彼女たちの心身が疲れきっているのは明白。それによりあちこちに出現する不調や悩みを改善するために、簡単に栄養バランスを整えられるサプリに頼る傾向が強いと考えられる。そう考えると、更年期を含むアラフィフクライシスの波と高いサプリ摂取率の関係性は、否定できない。

そして、やがて更年期を卒業し心身が楽になる60代を迎えると、上述した”時持ち世代”になることも相まって、サプリの必要性が低下するのかもしれない。

 

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