ママ市場のマーケティング基礎知識・ニーズ・消費のツボ(2/5)

ママの実態・意識

男女ともに低下する性別役割分担意識

若い世代を中心に、男女ともに「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考えは徐々に薄らいでいる。

実際はママの負担が大きい

性別役割分担意識は薄らぎ「イクメン」という言葉も登場しているが、実際はパパよりもママの家事・育児時間の方が圧倒的に多く、ママが負担を強いられたり我慢をすることが多いのが現状。国際比較で見ても、日本は先進国の中で最低の水準にとどまっている。

家事・育児をママが負担する意識がパパ・ママの両方にあるため、それを理由に仕事を辞める女性は今なお多い。「健康経営」「働き方改革」「女性活躍推進」などにより、出産後も女性が働き続けられる環境整備は随分と進んだが、実際は制度を整えているだけなど表面上の取り組みにとどまっている企業もあり、ママが真の意味で出産後も継続就業できる環境は十分とは言えない。また、パパや男性上司の協力・理解が進んでいないことも「ママの負担」を大きくしている。

男性上司や夫の理解不足、男性陣や社会の古い固定観念が原因で、活躍したくても活躍できない女性たちの声は切実だ。

「研究所で研究員をしていた。チャンスがあればもう一度働きたいが、家族に理解がなく再就職を許してくれない。女性活躍推進というが、夫との家事分担や家事のアウトソーシングが進んだり、『男は仕事、女は家庭』といった古い固定概念を持った人たちの意識が変わったりしないと結局女性がすべて背負い込み、大変になるだけだ(名古屋大卒、46歳)

私の上司は妻が専業主婦。家事・子育てもほぼ任せっきりだと聞きます。時間の制約もなく働いている男性にはワーキングマザーの大変さが実感できないんだと思う。『上を目指せ』と簡単に言いますが、それがいかに難題かが分かっていません」と樋口さんは指摘する。
(引用:「働く女性ほんとの格差(石塚由紀夫)」)

ママの不満を理解する

ママは「時間の制約」「働き方に対する夫や会社、社会への不満」「心身の変化」「環境の変化」などにより、多くの不満を抱えている。ママの不満は以下記事をチェック。

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