30代女性の消費行動・特徴・価値観・関心事(4/4)

30代女性の消費行動の特徴

30代全体の消費行動の傾向

未婚・既婚にかかわらず30代は金額の大きい買い物が増える時。住宅や自動車、家電、教育費、保険など、将来を見据えた消費にシフトする。シングル女性の増加で、近年は30〜40代女性のマンション購入は珍しくなくなった。購入後に結婚したとしても購入した不動産は資産運用で活用できるので、購入=一生独身を決意しているわけではない。

一方で日常の消費について注目すると、20代の頃のように新規性や話題性だけで最新の流行を追いかける消費は落ち着き、それよりも自分の悩みやニーズ、ライフスタイルに合った消費を好むようになる。これまでの買い物経験や自分自身の理解が進むことで、「好き・嫌い」「合う・合わない」を見極められるようになるからだ。20代の頃よりもクオリティーを重視するようになるのはそのためだ。

30代は20代と同様にスマホでの消費が活発なのも特筆すべき特徴。消費者白書のまとめによると、スマホで商品・サービスを購入する割合は20代の次に多い。

各ライフコースの消費行動の傾向

ライフコース別の消費行動の特徴を見てみよう。お金の消費だけでなく、時間の消費もライフコースによって異なる点に着目。

消費行動の特徴
シングル 【お金の消費】収入のほぼ全てを自分に使えるので、消費が活発で好奇心も旺盛。特に美容・ファッション・趣味・旅行・学びの消費が大きい。SNSは発信も情報収集も両方使い。SNSをきっかけに消費をすることも。

【時間の消費】仕事以外のほぼすべての時間を自分のために使っている。やりたいことは即実行できるだけの十分な時間を持っている。

DINKS 【お金の消費】夫婦共働きで世帯年収が高い上に、子のための消費がなく自由に使えるお金が多いので自分消費・夫婦消費が活発。SNSは発信も情報収集も両方使い。SNSをきっかけに消費をすることも。

【時間の消費】独身の頃と比べると自分1人の自由な時間は減ったが、代わりに夫婦2人で過ごす時間が増えた。

DEWKS 【お金の消費】子関連の消費が多い。仕事と家事・育児を両立させるために時短商品・サービスへの消費に積極的。コスパよりもタイムパフォーマンスを重視しているので、「価格重視」の消費ではない。自分消費は独身の頃より少なくなったが、自身の収入はあるので必要最低限の消費はしている。自分・夫の親が自分の子に何かを購入したり、3世代で一緒に旅行などをして消費が起きる「3世代消費」が活発。SNSは情報収集も発信も両方使いだが、子のネタの発信が中心。

【時間の消費】子の生活サイクルを中心に時間を消費。自分時間を持てるのは仕事後や、子が寝た後、早朝(子が起きる前)など1日の中でわずか。(働くママの生活行動・健康行動調査結果についてはこちらに掲載

専業主婦 【お金の消費】子関連の消費が多い。働くママと比較すると仕事がない分、時間に余裕があるのでタイムパフォーマンスより価格やコスパ重視で買い物をする。3世代消費が活発。SNSは情報収集も発信も両方使いだが、情報発信は子のネタや料理、DIYなど家事関連が中心。

【時間の消費】子と夫のそれぞれの生活サイクルに合わせて時間を消費。就業していない分、自分時間が多い印象があるが、タイムパフォーマンスを重視した生活や買い物をしておらず、また全ての家事と育児を自分で行っているので日々のタスクは多く自分時間は案外と少ない。

30代女性の消費行動を理解する意識調査一覧

30代に向けたマーケティングではライフコース視点でターゲット女性をとらえると、戦略を考えやすい。上記の他、30代女性の消費行動やインサイトを探るのに参考になる調査結果は以下。

 

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