女性ヘルスケア市場2024年、総決算!今年1年間の注目トピックを総ざらい

女性ヘルスケア市場を動かした2024年の主要ニュースを、総ざらい。今年1月から12月まで、月別に一挙振り返り!

2024年1月

1月は能登半島地震発生による避難生活中の健康問題や健康対策が各メディアから報じられ、編集部では災害時の女性特有のニーズや、各企業による支援の取り組みなどを紹介しました。1月最も読まれたのは、18億円の売上を叩き出すチョコブランド「久遠チョコレート」を紹介した記事。スタッフ700人のうち430人が障がい者で、「カンブリア宮殿(テレビ東京)」が取り上げたことで話題を呼びました。

2024年2月

2月は、ヘルスケアビジネスやマーケティングにも影響する国の各指針や試算が話題を集めました。飲酒睡眠のガイドラインが公表され、いずれも性差やライフステージを考慮した指針が示されました。女性特有の健康課題による経済損失額を3.4兆円と試算した経産省のニュースは、業界問わずビジネス界で話題に。また2月は、健康博覧会と当社ウーマンズのタイアップイベント「ジェンダード・イノベーションEXPO」を開催しました。ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。

2024年3月

3月は「女性の健康週間」と「国際女性デー」に関連したイベントが目白押し。そんななか編集部が注目したのは、女性の健康週間に合わせて各自治体が実施した取り組み内容。2,127事例を総チェックし、企画力のある6事例をピックアップして紹介しました自治体の取り組み2,127のうち、工夫を凝らした6事例を厳選。最も読まれた記事は、フェムテック事業について当社が論説した記事フェムテック事業って実際どうなの? 市場分析レポート発行の背景。過去に起きてきた女性ヘルスケアトレンドの中でも異質な盛り上がりを見せるフェムテックについて、その背景と、多くのフェムテック事業者に共通する課題についてまとめました。

2024年4月

4月の業界トップニュースは、小林製薬による紅麹問題。紅麹はもとよりサプリの摂取控えなど、生活者の健康意識・行動に大きな影響を及ぼしました。健康食品そのものへの警戒心が高まる懸念もあり、当社では女性消費者分析レポートを発行しました紅麹サプリ問題で、健康食品の選択基準はどうなった? 女性消費者動向分析でわかった88のキーワード。その他の注目ニュースは、ヘルスケア関連の政策。健康日本21(第3次)、医師の働き方改革、改正障害者差別解消法施行による民間事業者の合理的配慮の義務化、介護施設における虐待防止の実施義務化などが4月からスタートしました。

2024年5月

5月に最も読まれたのは、当社ウーマンズが発行した分析レポート「女性ヘルスケア市場2024 市場動向予測レポート」。業界に向けて発表する毎年恒例の人気アニュアルレポートで、最新の業界動向と生活者動向をキャッチアップできます。「2024年度の女性ヘルスケア市場の最新動向5項目」と「2024年度に押さえておくべき女性ヘルスケアマーケティングの最新Tips3項目」を、全100ページでまとめています。2025年3月末まで販売。2024年12月現在もコンスタントにお申し込みいただいています。ご利用がまだの方はぜひ!

2024年6月

6月に最も読まれたのは、「フェムテック市場はどうなる?  2024年に起こる3つの転換」。フェムテック元年から5年目に突入した今、フェムテック市場は幻滅期に突入。市場環境の変化に敏感な企業は、生き残りをかけ事業戦略の転換に動き出しています。今後のフェムテック市場の行方について、まとめました。編集部が注目したニュースは、「『女性版骨太方針2024』決定、性差に着目した健康施策の強化を盛り込む」。フェムテックの利活用やジェンダードイノベーションの推進が盛り込まれ、女性の健康施策は引き続き強化するとした内容が盛り込まれました。

2024年7月

編集部が最も注目したニュースは、アマゾンジャパンが23日に開始した処方薬のオンライン販売サービス「Amazonファーマシー」。Amazonが処方薬の販売事業を始めることで中小薬局の淘汰が進むと考えられます。が、編集部が気になったのは、世間の反応。日頃から慣れ親しんでいるAmazonを通じて処方薬を購入できる利便性には一定程度の評価を寄せているものの、重要度の高い個人の健康情報が薬剤師以外の手で”配達”されることを不安視する声も同程度に目立ちました。

2024年8月

8月末に募集が始まった「なでしこ銘柄」。女性の健康支援に関する評価項目が今年から強化され、「フェムテックの活用」も新たに盛り込まれました。8月に最も読まれた記事は、「美容・健康商品のトレンドは“マルチ訴求”、Dior・花王・カゴメの事例」。複数の美容・健康ニーズをまるっと一つのアイテムで解決できる商品が増えていて、一つのアイテムでケアできるコスパとタイパの両方が高く評価されています。特に参考にしたいのははDiorの「ル ボーム」。マルチ訴求のみならず、人気のCICA成分配合、ミニバッグトレンドに対応するサイズ感、アクセアリー感覚で持ちたくなるデザインが、Z世代を中心に支持されています。

2024年9月

各省庁の概算要求が8月末にまとまり、編集部では、特にヘルスケア産業との関連が強い厚生労働省経済産業省を取り上げました。両省ともに女性の健康施策強化を盛り込んだのですが、それよりも印象的だったのは、厚労省が女性特有の健康課題を抱える属性として高齢女性にまで言及した点。これまで女性特有の健康課題というと若年〜中年女性に焦点が当てられがちでしたが、国が高齢期特有の女性の健康課題にも視野を広げたことで、ヘルスケア業界では、高齢期の性差の研究やソリューション開発が本格化しそうです。他、アクセストップ3にランクインしたのは、「マツキヨココカラ副社長に聞いてみた、「ドラッグストアでフェム系商品の取り扱いは進む?」。同社副社長に編集部がインタビューした記事で、店頭でのフェムテックのコーナー展開の行方についてまとめました。

2024年10月

10 月の業界トップニュースは、女性の健康総合センターの開設。政府が今年度に22億円の予算を投じて創設した、日本初の「女性の健康問題」に特化した研究拠点で、センター長に就任した小宮ひろみ氏は記者会見で、若年期から老年期まで、あらゆるライフステージにおける性差医学の推進を強調しました。業界では今後、女性のみに起こる健康問題のみならず、男女ともに起こる健康問題にも焦点を当てた性差分析が加速しそうです。女性ヘルスケア市場の拡大を大きく後押しするもので、センターの取り組みは随時、編集部が追って記事で伝えていきます。最も読まれたのは、Dove(ユニリーバ)による炎上の問題点を取り上げた記事「ダブが炎上、ルッキズムに異を唱えるはずだった広告キャンペーンにSNSで批判殺到」。企画・制作の過程で、社内で誰も気づくことができなかったのか?編集部が同社に問い合わせましたが、回答は得られませんでした。ワコールの炎上も、今月は大きな話題に。

2024年11月

注目ニュースは、2025年4月から運用開始となる「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の公表。今回の改訂では、骨粗鬆症の項目が新たに加えられました。ライフコースアプローチ視点の健康推進を明記した「健康日本21(第三次)」を踏まえたもので、高齢期における生活機能維持を目的にしています。女性の骨粗鬆症検診の受診率の目標が15%とされる中、現状は5.4%と生活者の意識はまだまだ低いものの、今回の改訂を機に栄養面からのアプローチが各所で積極的に進められることで、骨粗鬆症の予防対策カテゴリーに対する市場の関心は徐々に高まっていきそうです。11月に最も読まれたのは、健康食品市場をテーマにした勉強会の開催をお知らせする記事でした開催報告/主催ウーマンズ。フェムケア食品の相次ぐ上市や、紅麹問題による行政動向・業界動向・生活者動向の変化など、2024年は例年以上に健食市場への注目度が高かったことから、本テーマを企画しました。

2024年12月

今月は、2024年の消費トレンドの総括や、2025年のトレンド予測発表が各所から相次ぎました。今年の各所の発表で目立ったキーワードは、夏の酷暑や残暑による、女性たちのニーズ変化や消費の変化。酷暑そのものの対策のみならず、酷暑がもたらす不調を乗り切るためのさまざまな健康・美容アイテムも今年は各社から登場しました。また「酷暑と健康経営」「酷暑と疾患リスク」など、企業対策や疾患リスクとの関係に焦点を当てた調査も各所が実施。2025年も引き続き、酷暑がもたらす不調・疾患をケアする多彩な商品・サービスが登場しそうです。

 

 

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「女性ヘルスケア」をテーマに、ビジネスカンファレンスの企画開催/BtoB展示会の企画開催/BtoCイベントの企画開催/業界人限定の交流会などを実施。多様な形で、企業動向や生活者動向に関する情報を集め、分析し、整理して、業界の皆さまに最新の知見をご提供しております

 

 

 

 

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